旅行おじさん

お客さんで、旅行が好きな人がいる。
仕事は引退してるのか、楽しんで暮らしてる感じ。
私はこの旅行おじさんが好きで、来てくれると「旅行おじさーん!」と、懐く。
てか、お客におじさんって呼ぶか?って後輩に言われたけど、私にとっては客っていうより「好物来た!」って感じ。
旅行おじさんは、色んな国に旅行に行った話をしてくれる。
この間はアジアを回ったと言っていた。お土産にくれたドライ・フルーツが美味しかった。

旅行は行くのも好きだし、行った人の話を聞くのも好き。
私が行ったことのない所の話を聞くのが楽しい。
ニューヨークのエンパイヤ・ステート・ビル
に秘密の隠し物をした話。
アフリカの砂漠の中のカフェで女の子に恋をした話。
聞いてるだけで情景が思い浮かんでわくわくする。

そういや私の好きな人達って国内外にかかわらず、色んな所をすっ飛びまわってるな。バリバリ仕事をしてても、合間にちゃんと遊んでる。フットワーク軽っ。
休日はダラダラ音楽聞いて過ごしがちな私は、そんな人に触れるたび「やべー私も足軽になんなきゃなー」と思う。
書を捨てよ、街へ出ようと寺山修司も言っていたではないか。しかし煮込み料理しながら読む開高健も、おつなもんだよ。

色んな人見て分かったんだけど。面白い人は面白い目で世界を見てるんだなってこと。
きっとこういう人は、世界中が遊び場なんだろう。

てなわけで、来ると嬉しいお客さんの1人が旅行おじさん。やっぱ接客やめらんねー。

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