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生きてさえいれば

久しぶりに小説を読みました。
昔は読む本の9割は小説でしたが、ここ1〜2年は小説以外のジャンルを読むことが多かったです。

読んだきっかけは、アマプラreadingの対象でかつ評価が高かったから「なんとなく」手に取ってみたのです。

この「なんとなく」の感覚を最近は大切にしています。
人の第六感はスーパーコンピュータを上回る速度と精度を誇るとも言われていますね。

昔は理性と論理でガチガチでしたが、ある出来事から第六感の大切さを痛感したので、今は「なんとなく」の感覚も大切にしています。

さて読んでみて。
タイトルの通り生と死についてがテーマで、話としては好きかなと思ったのですが、小説としての進み方が好みではありませんでした。

読んでてモヤっとイラッとしてしまい…。登場人物を好きになれなかったのと文章のテイストが好みではなかったのです。
(良いとか悪いではなく、単純に好みの問題です)
それとこの著者の作品は初めて読んだけれど、表現や言い回しからまだ経験が浅いのかなと感じました。

読み終えた後、改めてレビューを読むと「あとがきまで泣けた」と書いていらっしゃる方がいました。
普段はあとがきまで読むのですが、今回は本編を読んでいる時に気分が乗らなかったので、そこまで読んでいませんでした。

そのため改めて本を開きあとがきを読みに行きました。
私は著者を存じ上げなかったのですが、この方はすでに亡くなられているのですね。しかも亡くなった後に出版されている遺作。
そしてデビュー作は『余命10年』。デビューのタイミングですでに難病を患われていたようです。
その経緯を知ったうえで今回の作品を考えるとすごく腑に落ちることが多かったです。

小説として洗練されている訳ではないけれど、これは著者にとっての「リアル」だったのかもしれませんね。

「作品としてハマった」訳ではないけれど、「何か」を考えるきっかけをくれました。
この気持ちを今はあえて深追いしませんが、「感覚として」大事に持っておきたいと思います。

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