気功の基礎の基礎『気の玉』
気功の定義は、「共感覚による内部表現の書き換え」です。
これは大事なことなので、何度でも言います。
西洋では、この内部表現の書き換えを言葉を使って行いますが、東洋では、つまり気功師は、気を使って内部表現を書き換えます。
その時、気の感覚は「その気になって行う」なんて、そんな程度のイメージではなく、体感として感じられること。
実際的な身体の感覚なのです。
「感じられないけど、気はあるんですよ」と言われても、「いや、感じられないなら、無いのと同じですよね」と私は思います。
だから、実際に気を感じていきましょう。
その為の入門法が、「気の玉」です。
「気の玉」は気功の入り口にあたる基礎の練習でありながら、これ一つで何でも出来てしまうと云われるほど大事な技術です。
1)気は誰でも出している
まず最初に、気は誰でも出ます。
気とは、つまり言語を伴わない情報ですので、雰囲気なども気に含まれるのです。
例えば、別に表に出したつもりはないけれど、友達に「もしかして怒ってる?」と問いかけられた経験はありませんか?
逆に、態度に出ていた訳ではないけど、「こいつ怒ってるな」と感じたことはありませんか?
その時、私たちは無意識に気を出しているし、気を感じているのです。
そして、気は身近にあると、私たちは知っているはずです。
だからこそ、日本語には、怒気、勇気、恐気、色気など、様々な気を使った単語があるのだと私は思います。
そして、気は情報なので、気を意識的に扱えるようになれば、例えば「美しくなる」情報が載った気を取り込むことができるようになります。
リアリティーさえ保持できるなら、どんな情報だって載せたって良いし、どんな自分にだって書き換えられるのです。
その為の第一歩が、『気の玉』です。
気の玉とは、気をこねて固めて球体にする技術です。
基礎の基礎の技術ですが、これさえあれば正直なんでもできます。
逆に、気の玉を疎かにすると、どれだけ高度な技術を伝授されようと、その本領を発揮しきれません。
それほど重要な技術が、気の玉なのです。
2)気の玉
それでは、具体的な気の玉の作り方の説明に移りましょう。
と言っても、やることは単純です。
まず最初に、両手をお椀の形にして、口元に寄せます。
そして、温かい息を両手に吹き込みます。
そして、その息を散らさせないように、ゆっくりと丁寧に、本当に丁寧に、こねて丸めます。
イメージ的には、泥団子を作る感じです。
あまり強く固めようとしても、形が崩れてしまうし、とはいえ力が弱いと、上手く泥団子が固まり切りません。
だから、本当に丁寧に気の玉を練っていってください。
そうやってこねていると、何か手に感触が出てくると思います。
それは、熱感かもしれませんし、ふわふわした感覚かもしれませんし、あるいはそれ以外の感覚かもしれません。
その感覚を決して逃さないでください。
その感覚こそが、気です。
その時、私たちは気を出していますし、気を触っているのです。
しかし、「息を逃さないようと言ったって、エントロピーの法則で息なんて一瞬で霧散するじゃねぇか!」と思われる方もいると思いますので、詳しく説明します。
私たちが本当に逃したくないのは、息を吹き込まれた時の手の感覚です。
息を吹き込んだ時、手は温かいし、フワッとした反発感を感じますよね。
その手の感覚をずっと保持していきたいし、できるなら強化したいのです。
理想としては、固形物を触っている感覚ですね。
「そんなことができる訳がない!」と思いますか?
でも、実際にできるのです。
気功の定義は、意識に上げられたものは操れる、です。
例えば、怒っている時、自分は怒っていると自覚することは非常に難しいことです。
しかし、「あ、今私怒ってるな」と感情を意識に上げることができれば、「今怒るのは不都合だから、表に出すのは辞めよう」と、感情を操作することができます。
確かに、手の感覚を保持し続けることは難しいですが、しかし鍛練すれば必ずできるようになります。
そしてそれは、決して遠い未来ではないのです。
3)気の玉の利用法法
気の玉の定義として、手に何らかの感覚が集まれば、それだけで一応気の玉は作れているということになります。
初めは感覚が微細で、「これは本当に気の玉なのか?」、「勘違いではないのか?」と自分を疑ってしまうと思います。
でも、手の感覚さえ感じられたなら、気はもう出ていますし、気の玉は作れているのです。
だから、大切なのは、信じることです。
自分の感覚を信じてあけてください。
それは、気のせいではなく、気なのです。
さて、気の玉を作ることができた人に、その気の玉の具体的な利用法法をご説明します。
取りあえず、気の玉をゆっくり丁寧に撫でてあげてください。
それだけで、身体は強烈に緩みます。
身体が緩めば、それだけ気の感覚も繊細になりますので、ぜひ取り組みたいところです。
では、なぜ気の玉を撫でれば身体が緩むのかというと、気の玉=自分だからです。
正確には、自分自身を抽象化したものが気の玉です。
これは不思議な感覚ですが、まずは受け入れてください。
気の玉は自分である、と。
気の玉を丁寧に撫でるということは、自分自身を丁寧に撫でてあげることに繋がります。
だから、強烈に癒されますし、強烈に緩みます。
逆に言えば、気の玉を雑に扱えば、自分自身を雑に扱うということですので、必ず避けてくださいね。
で、応用編として、というかこれが主な使い方ですが、気の玉を身体の中に埋め込むことも、強烈なセルフヒーリングになります。
身体の部位を選んで気の玉を入れることで、その部位が緩みます。
例えば、肩こりを治したいなら、肩こりが治った未来をイメージして気の玉を肩に埋め込んでください。
肩こりが治るか、和らぎます。
頭を良くしたいなら、頭が良くなってビジネスに成功した未来を思い浮かべながら、気の玉を頭に入れれば良いし、
美しくなりたいなら、美しくなって友達に褒められた未来を思い浮かべながら、気の玉を肌に埋め込んであげれば良い。
気の玉のリアリティーが強烈であればあるほど、その未来が実現する可能性は上がります。
大切なのは、気の玉の写実性を高めることではなく、「これが気の玉で、私は気の玉を操っているんだ!」と確信できること。
確信さえできれば、気功は強烈にその効果を発揮します。
4)ゴール設定
最後に、気功を扱う上で重要な概念をお伝えします。
それは、『ゴール設定』です。
気功を学ぶ前に、なぜ気功を使いたいのか、気功を使ってどんな未来に行きたいのか、ゴールを真剣に考える必要があります。
何故なら、気功はあくまでゴール達成のツールでしかないからです。
だから、闇雲に気功を学んでも成長しないし、どんな内容でも良いので、気功を扱う時は必ずゴールを設定してください。
例えば、身体を柔らかくする、などでも良いです。
そして、物理的なフィードバックを取ってください。
身体を柔らかくすることがゴールなら、本当に気功を使って身体を柔らかくなったのか確かめてください。
これが重要です。
もし、神様に会ったとしても、物理的にフィードバックが取れなかったら、それはただの幻覚でしかないのです。
5)終わりに
気の玉を独学で作るには、長い年月がかかりますが、しかし気功師に気功技術を伝授して貰えれば、一発で作れるようになります。
伝授とは、気功技術の一種です。
私たち気功師は、スマホにアプリをインストールするように、クライアントに気功技術をインストールすることができます。
これは、嘘みたいですが、本当の話です。
気功は内部の処理を書き換えることができるので、例えば私が伝授をすることによって“気功ができる人”に変えてしまえるのです。
伝授を受けた時のポイントは、とにかく書き換わっている以上、余計なことは考えないこと。
即ち、「できるできる~」とIQを下げて、直感に身を任せることです。
すると、成功します。
この伝授というシステムも、ちゃんと明確なロジックはあるのですが、長くなるのでまた別の記事で書きます。
とにかく、伝授を受けるだけで、気功は使えるようになります。
ただ、いきなり身銭を切るのは怖いと思います。
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