餡子抜きのアンパンいりませんか?
サービスや商品からコアになるものを取り除いたら?
新商品やサービスを考える際に、想定しているサービスや商品からコアになるものを取り除いたら一体どうなるのかを考えてみると面白い点が見えてきそうだ。標題のアンパンはその一例で、もしアンパンから餡子を抜いたとして、それでもなお”アンパンらしさ”を保ったままの商品として成立させるためには何を考えないといけないだろうか。以下はあくまで私の主観に基づいたアイディアだ。
アンパンといえば、やはりパンの皮だと思う。多少パリッパリの皮の中に包まれているからこそ中身の美味しさがある。であれば徹底的にこの皮にこだわってみるのも一つかもしれない。また、餡の代わりにフルーツを入れてみるのも一つ。でもそうなってくるとそれはもはやアンパンといえるのか?アンパンを支えている核である餡を抜いてしまって、それでもやはりアンパンとして成立させるのは、結構至難の業と言えそうだ。
では他の物であればどうだろうか。
本のない本屋、図書館
例えば本のない本屋さん、あるいは図書館。この場合、例えばレファレンスに徹底的に力を入れるということが考えられるかもしれない。その本屋や図書館に行くと、本を買えない、あるいは借りることはできない。でも自分の興味やその時の感情、ムードに合わせた本を紹介してもらうことができる。お茶やお酒も飲めて、レファレンスしてくれる方との会話を楽しむことができる場として設計することができるかもしれない。
酒の出ないバー
これはアルコールが飲めないけど、バーという雰囲気を楽しみたい人向けに成立しそうだ。バーテンダーとの会話や客同士の交流をうまく設計すれば、場の雰囲気を楽しむということに価値を置いて設計することができそうだ。
要素を絞ることで見えてくるもの
こうやって考えていくと無限に考えられる。ただ、こうした思考を繰り返してみると、「○○がないから出来ない」みたいな発想ではなく、「○○がなければ、そこからどういった価値を見出すことができるか」という発想をしやすくなる。時間がない、人がいない、お金がいない、といった主要テーマについても、こうした発想をすることで別の道が開けてくるのではないだろうか。