はじめ | 理系大学生の読書感想文

理系大学生が読書感想文をあげていきます。 主に、一度は読んでおきたい著名な作品について…

はじめ | 理系大学生の読書感想文

理系大学生が読書感想文をあげていきます。 主に、一度は読んでおきたい著名な作品について書いてます。

最近の記事

心というもの|-こころ 夏目漱石-

 心とは何なのか。どこにあるのか。心臓なのか、脳なのか。いずれにしても、自分の内側にあると考えることが多かった。だが、この作品を読んで、心とは「自分の外側にあるもの」だと感じた。    喜怒哀楽にせよ、自分の考え・行動にせよ、本当の意味で零から自分の内側から湧いてくるものはない。他者との関係や環境、何らかの現象によって生み出される。ある種、自分ではどうしようもできないところがあるのが心なのだ。そう考えると、自分の心が傷つくこと、他者の心を傷つけてしまうことは、ある種仕方のない

    • 自己紹介

      はじめまして。 理系大学生のはじめです。 自己紹介より先に、一本記事を出してみたのですが、どうだったでしょうか。 読んでない方はぜひ読んでみてください。 note を始めた経緯について、軽くお話します。 読書を好きになったきっかけ 元々読書は得意ではなかったのですが、 大学生になってから小説をよく読むようになりました。 コロナの存在も大きかったと思います。 外に出る機会が減り、家で映画を観たり、音楽を聴いたり、ラジオを聴いたり、読書をしたり、いろんな娯楽を楽しむように

      • 個人としての人間 -人間失格-

         果たして、葉蔵は、本当に人間失格だったのだろうか。失格であるとするならば、その「人間」とは何なのか。  葉蔵を通して、「人間」とは、あるいは「自分」とはを、とことんまで考えさせられた。  私には、タイトルの「人間失格」、また、本文中の「人間、失格」は、ただ「人間」という集合からあぶれただけの意味に感じられた。狂人と判断され、ノーマル、すなわち「人間」で無くなった。いさせてもらえなくなった。そういう意味での人間失格。そうなった原因は酒か、薬か、女か。表面的にはそれらが原因に見