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【機材レビュー】写真は楽しい!を引き出すGF80mmf1.7

結局はGF80mmに帰す

これはGF80mmというレンズがあまりに良いこと、これまでにGFの単焦点やズームレンズをいくつか使いましたが、結局80mmが圧倒的によかったので、こんな表題にしました。これからはもう多分f1.7シリーズが出ない限りGFレンズは買い足さないと思います。でも、それくらいには良いレンズなんです。

それでは、作例も混じえながら、素晴らしい点をレビューして行こうと思います。

構図の決まりやすい画角

GF80mmf1.7はラージフォーマットであるGFXを使うと、35mm換算は63mmf1.3くらいになる。画角としては単焦点ではあまりない画角になるが、個人的にこの画角、ものすごく使いやすい。

50mmだと周りが写りすぎてしまうことは多々あると思っていて、情報の整理が難しいことはよくあります。
しかし、換算63mmという画角は、50mmよりは少し寄るんだけど、寄りすぎずという画角なので、周りも適度に写しつつ主題を引き立てる、ベストマッチな組み合わせだと思うんです…。

なので、私はGF80mmを使う時は、被写体に対してあまり寄らずに、距離感を持って撮影することを心がけています。80mmの1番気持ちの良い抜け方があるんです。上にあげた写真の1.2.4枚目はそうです。なんかわかりますかね?

対象に近づき過ぎず、ふっと離れて撮ると、その立体感とボケによって、引き立って見えるんです。

僕はこう言うレンズ、あまりないと思います。

どんなものも撮れちゃうレンズも魅力的ですが、そのレンズが最大の魅力を発揮出来るシュートレンジ?がはっきり伝わってくると、こちらとしてもイメージを持ちながら撮影ができます。

美しいボケ

なんといっても、このレンズ、ボケ方が本当に綺麗です。開放で寄った時のピントのシビアさはとんでもないんですが、(多分5mmくらいしかないと思います)その分、ボケ方が柔らかく雑味もなく、本当に綺麗です。

ただ「綺麗」なことは、写真においてはそんなに重要ではありません。私が思うのは、ラージフォーマット(中判に近い類)の写真とその撮り方において、「綺麗」なことはベストマッチだと思うんです。

ラージフォーマットのカメラは、バシャバシャ連射するような撮り方ではなく、1枚ずつしっかりと撮っていくものです。高い解像力でもって、被写体をグッと引き立てていく。そんな強さがあります。
そういったカメラの要求に答えられるのは、「綺麗さ」を持つレンズなのではないでしょうか。

GF80mmが最適解な訳

まずそもそもGF80mmがバケペンのレンズ105mmF2.8のボケを模範として作られた背景があります。バケペンは中判なので、計算するとたしかに似た数値になります。

GFXに対して何を求めるかによるんですが、私は「豊かな立体感」と「豊かな色調」です。それでスナップを撮るのがとっても好きです。

豊かな色調はおそらくGF純正レンズならある程度どらも実現出来るはずです。
その一方で、「豊かな立体感」はレンズに寄るところが大きく、その中でも「中望遠」「F値が明るいこと」「雑味のないボケ」は特にそれに起因すると思っています。中望遠はシンプルに画角として主題が引き立ちやすいですよね。

立体感の解釈って色々出来ると思うんですけど、立体感って3次元的な感覚ですよね。これを2次元の中に感じるってどういうことかっていうと、写真の中の層の多さと差別化だと思うんです。
ピントを合わせた位置に対して、手前にあたる部分と背景にあたる部分の3層で写真が構成できるとするなら、この層がくっきりするほど、その層の数が多いほど、立体感が生まれそうです。
GF80mmは中望遠という画角、f1.7という薄いピント面、ラージフォーマットのキメ細やかさから、前景から背景にかけてまでが本当になだらかに、奥行きを感じながら写ってくれるんです。

難点をあげるとすれば。

一応、気になる点もあげておきますね。
ただそんなもの関係ないレベルで、写りがよいので、正直全部無視でいいと思います。

・AFが遅いというかもはやマニュアルの方がよい
・レンズが太いのでマニュアルだと結構クルクル回さないと近景から遠景までのピント移動が大変
・めちゃくちゃ重い
・F1.7だと結構ピント外す。ただ、ガチピンの時の破壊力はすごい。
・逆光耐性はあるにはあるが、ハレーションは起こす。(ゴーストは起こさない)

まとめ

ここまで見てきたようにGF80mmは決して超万能なレンズでは無いです。
ですが、そのレンズの得意分野にハマった時の躍動感がすごい。
そんなレンズには僕はなかなか出会ったことがありません。

万能であることは、便利と引替えにつまらないものにもなりがちです。

ピントが遅くとも、抜群の描写がある。

そういう等価交換によって得られる見返りを、写真を撮るものからすると求めてしまうんですよね…。

以下作例です。
僕がこのレンズにハマったな…!と思うものを載せておきますね。

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