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イベントレポートvol.1 伊勢武史×赤松林太郎『自然に対する目のツケドコロ』

森・里・海のつながりを総合的に研究する「RE:CONNECT(リコネクト)」。RE:CONNECTは、日本財団と京都大学が共同で行っているプロジェクトです。RE:CONNECTでは6月26日、ピアニストの赤松林太郎先生をお招きし、初のオンラインイベント、『自然に対する目のツケドコロ』を実施しました。以下、イベントのレポートになります。

☆イベント概要☆彡

 伊勢先生の最新著書、『生態学者の目のツケドコロ』にちなんで企画された今回のイベント。本の中では、伊勢先生の自然に対するまなざしがエッセイ風の文体でつづられており、話題となっています。世界的に活躍されているピアニストの赤松先生も、読者の1人。今回のイベントでは、ピアニストというまったく違ったレンズで自然を見つめる赤松先生をお招きし、伊勢先生との対談という形で、『自然に対する目のツケドコロ』を語ってもらいました。

☆スケジュール☆彡

開催日:6月26日(土)

18:00〜 オープニングトーク
18:15〜 対談前半開始
18:45~ 赤松林太郎先生によるピアノ演奏と曲目についての説明
     (曲目:Ballad/渋谷慶一郎、リベルタンゴ/ピアソラ)
19:10〜 リコネクトの紹介
19:15~ 対談後半開始
19:27〜 クロージングトーク

☆対談内容☆彡

 京都の街中の小さな自然に目をつける伊勢先生。大学時代を過ごした北アメリカの自然と比べて、日本の自然は多様で面白いそう。一方、物心つく前から楽器に触れていた赤松先生は、西洋由来の音楽を通じてヨーロッパを感じていた。実際にヨーロッパに行った時には、音楽を通じて感じていたヨーロッパを、自然を通して内面化でき、感動されたとか。「好きな自然」について語ってもらうと、世界を股にかけるお二人だからこその答えが返ってきました。
 原風景も、お二人はかなり異なっているようです。赤松先生は札幌の雪、伊勢先生は徳島の田んぼ。原風景をフックとして生い立ちを語っていただきましたが、お二人ともなかなか個性的です。しかし、小さいころにしっかり自然と触れていた、という点は共通しているのではないでしょうか。自然と触れることによって磨かれる感性や発見もあるみたいです。
 音楽を初めて奏でたのは自然?もともと自然界に存在した音を、私たちが楽しむから音楽になる。赤松先生が感じた「自然とのシンフォニー」。音楽家の感じる自然は、自然を対象とした研究する私たちにとっても、新しく刺激的でした。

☆ピアノ生演奏☆彡

 赤松先生がアンバサダーをおつとめの、カシオ計算機さんのご協力により、対談イベント内での生演奏が実現しました。今回使用させていただいた電子ピアノ「CASIO CELVIANO Grand Hybrid(カシオセルヴィアーノグランドハイブリッド)」は、40年以上電子楽器の可能性を追求し続けてきたカシオと、世界有数の歴史あるピアノメーカー、C. ベヒシュタインとのコラボレーションにより生まれたものです。
 演奏1曲目は、渋谷慶一郎氏作曲の『Ballad』。この曲は、AIを取り入れた音楽活動に力をいれている渋谷慶一郎さんの楽曲です。AIを用いた研究に強みがある、RE:CONNECTのイベントにふさわしい楽曲であるといえます。2曲目は、アストル・ピアソラ氏作曲の『リベルタンゴ』。彼の生み出すタンゴは、生前にはなかなか受け入れられませんでしたが、自由で創造的な彼の楽曲は、タンゴのみならず音楽界に革命を起こしたといわれています。

☆イベント後記☆彡

 生態学者のレンズを通した「自然」とピアニストのレンズを通した「自然」は、似たようで違う?!違うようで似ている?!参加者のみなさまに、そんなワクワクをお届けできたのではないでしょうか。当初の予定参加人数であった100人を大きく上回る、265人ものお申し込みをいただき、イベント中の脱落者も少なく終えることができ、嬉しく思っています。イベントへの出演を快諾してくださった赤松先生、イベントに参加してくださったみなさま、そして、イベントをコーディネートしてくださった京都ネイチャーツアーさん(https://kyotonature.jp/)、ありがとうございました。

※対談・演奏の様子は後ほど、リコネクトの公式YouTubeにアップいたします(現在準備中)。
https://www.youtube.com/channel/UCYvd6ZVSkN9mlxINFTO_IZw
今回イベントに参加し損ねた、という方はこちらでお楽しみください。


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