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2022-08-30 創作ログ #1

初句, 連想短歌 by RIUM

***地元には
地元にはないルールでする大富豪 炭酸水の向こうの線路

***イメージ詠
遠ざかる街を背中に町へゆく そこにはなにもない僕がいる

***来週の
来週のきみの隣を予約しただれかのキャンセル待ちしてるぼく

***イメージ詠
知らぬ間になくなるひとつの優しさとつめたく静かな24時間

***きっとまた
きっとまたうしなうはずの涙雲寄り添う影がひとつ消えゆく

***この夏は
この夏は溶けて消えて気の抜けた白とグリーンのソーダみたいだ

***イメージ詠
ねえやめて出掛ける前だけかわいいの 恋してる時のぼくにそっくり

***そういえば
「そういえばなんで一緒にいるのかな」訳知り顔するグラスのウィスキー

***「夏」
夜花(よばな)散る さやけき竹の音遠ざかる 頸(うなじ)に残る 親指の熱

***イメージ詠
手をつなぎ渡る世界はみずいろで気を抜いた途端しましまに、ぽちゃん

***絶対に
絶対に忘れるぼくと君がするゆびきりげんまん また針をのむ

***もういっそ
もういっそ倖せになってしまおうか ひとりとひとり 不織布越しに

***イメージ詠
凍てついた夜半の月の切れ端でちゃりりと響く鈍色の鎖

***生活は
生活は「なんでもない」の連続で八面体の鏡のようで

***いつかまた
いつかまた灼けつく土を蹴りあげる温む風さえ置き去りにして


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