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レイと私



私には
4歳の息子がいる。名前はレイ。



レイは、
まぁまぁ生意気になってきた。
良い意味でも、悪い意味でも
「子ども」らしくなってきて

言葉を多く知り始め、
「ずるいって何?」とか
「場所って何?」とか
結構、難しい質問をしてくる。

それに、

他人と、自分を認識し始め
好きな友達や、嫌いな友達がいる。
「ママは、1番嫌いな人ってだれ?」と
しょっちゅう聞いてくる。返答に困る。


仕方なく「アンザイさんだよ」と答える。
昔のパートの店長だ(仮名)


「ママにも嫌いな人はいるよ。
嫌いな人がいてもいい。
それは仕方ない。ただ、嫌いでもいいけど
傷つけてはいけないよ。」


なんて言ったりして。

そんな感じだからか、レイは
自分の価値を確認してくるようになった。
「れいくん、えらいよね!」
「レイくんが、1番?」
「レイくん歌、上手いよね!ダンスもね!」
なんて。



そんな感じである。これでいいんだろうか?
そんな時期なのだろうか?親心はいつも心配だ。



極め付け、今夜は、ご飯を食べ切ったことを
褒めて欲しかったのか



「ご飯食べたよ!ママは、レイくんのこと、愛してる?愛してくれそう?」と聞いてきた。

愛してるの威力が桁違いだったし、なんかもう、面白かった。愛してるってどこで覚えたのかな?4歳。子育ては一気に難しくなった。
4歳。私に大切なことを教えてくれる。





4/4




今朝は、6時8分に起床。
レイは、春休み最後の1日。
予想通り
クッソ早く起きて
寝起き最高!満点元気!と言わんばかりに
母を起こした。目があって、おはようの後に
「お腹すいた」と言うレイ。

クソ眠いぜ、母は。

と言いつつ、休みでも仕方なく猛ダッシュで
朝ごはんを作る羽目になり。
そのままの勢いで洗濯、掃除、食器洗い。
布団を干して、自分の髪は、、、
整える間がなかった。
2万回くらい「ママ、ダイソー行こ!」
「ママ、もう行こう!」と言われて気が狂いそうだったのだ。
つーわけで、化粧もイマイチなままレイを連れ出し、開店時間のダイソーへ。
10時。そこから公園へ。スーパーへ。祖母の家にも行って、犬と遊ばせ、あちこち走り回らせ。それでも、レイの底なし体力はまだ余っていた。15時30分。母はこの時点でもうへろへろ。


だが!へろへろであろうと帰宅。
「いざ後半!」なのだ。


今度は猛ダッシュで、洗濯を取り込み、夕飯作り。レイに誘われお絵描きをしながらも、洗濯を畳み終えて、夕飯を食べさせ。
「よっしゃ!!」
「ここまでくればもう私の勝ちだ!」なんて


あのアラーム音。
「お風呂が沸きました」の声に、母、歓喜!



だったのだが、、

なんと、ここで
見過ごせない事件が。。


どうしても今日、払わなければいけない
支払いを一件。
忘れていたのだ。オーマイガー。。

18時。



もう一度、この底無し体力野郎を連れて、
コンビニに行かねばならぬのか、、、
もう辛すぎて。
完全にイラついたのだ。
もういい加減、風呂に入らせてくれ。
休ませてくれ。寝かせてくれ。
それがダメならソファに座らせてくれ。



なんて、へたれた自分と葛藤しつつ




渋々。



レイを連れて、車に乗り込む。
投げやりなエンジン。
無音の車内。



すると、
レイが言った。









「ママ、誰にイライラしてるの?」








ん?



一瞬、答えられない私がいたんだ。


心配そうなレイを横目に。


それから私は、少しだけ元気を出すように


「ママは、ママにイライラしてるの」
「お風呂に入りたかったの」
「支払い忘れちゃった自分にイライラしてるの」「歩きすぎて、疲れちゃったの」



そんなふうに言った瞬間。
自分がすごいダメな母親な気がして。
すごい、ごめん。


レイに、ごめんね。って。言いたかった。


そんな感じだった。





彼は、きっと、私のことをよく見てる。
言葉が分からずとも、
私のことを、誰よりもよく分かっている。

どんな、公園よりも、ご飯よりも、掃除よりも、お風呂よりも
母が笑顔でいることが、大切なんだって。

母の空気はいつも、澄んでいてほしい。
そう、言ってくれたようだった。


帰宅してからは、もう
そんなに頑張れなかった
今日の私だったけど


そのあと、彼とお風呂で歌ったんだ。
お風呂の後は、絵本を読んだんだ。
ソファに腰掛け、隣に座って
ゆっくり3冊。絵本を読んだ。
それで、眠くなったら
おしゃべりをしながら寝室へ。
手を繋いで、眠りについた。
食器は洗えてないけど、
今日はもう。それでよかったと思う。






今日も、
大切なことを教えてくれたのはレイだ。

4歳のレイ。

今日も、ありがとう。おやすみなさい。

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