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狂ったらいい


相手が上司だろうが、お客さまだろうが、孤独だろうが病気だろうが心底傷ついていようが関係ない。私の心は理不尽に「傷つけられていい」対象ではないのだ。理不尽に慣れてはいけない。

たとえば私はこれまで、どんな時も「諦めること」で人を許してきた。言葉の暴力を受けてもどこかでいつも善人ぶってきた。「私が我慢すればいい」と大人になってきた。けどここのところそんな自分に疲れて腹が立った。
心がギシギシと音を立てて文句を言った。胸がぐちゃぐちゃに破かれたみたいになって、あとの魂は子供のように「もうやーめた!」と言って口笛を拭いた。「そういう日がある。」と、たびたび自分のことを慰めた。ぺこぺこ頭をさげて人の機嫌をとるのが虚しくなる、評価とか、地位とか、名誉とか、他人の浅はかな価値判断で揺らぐような世の中は心底バカバカしいなぁと頭の奥が痛くなった。そうして痛くなった頭を拳で叩いているあいだ、自分の身体は正直で安心した。


人は傷つけても、傷つけられてもイケない。そんなことをみんなが知ってるくせに、やっぱり無意識に凶器を持って歩く。自分勝手に言葉の暴力を振り翳したり、無意識に誰かの心を粉々にして何事もなかったかのように明日を始める。自分もそうだと知っている。人はいつも残酷だ。そんな狂った世界なんだから、その上をいかなくちゃ。弾け飛んで狂ったらいい

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