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【ネタバレ】バレエ・ドラゴンクエストの登場人物語り

2023年8月11日、新国立劇場にて上演された「バレエ・ドラゴンクエスト」を観てきました。
これで2度目となる観覧でしたが、やはり素晴らしく面白いな〜となりました。

で、バレエってセリフがないので具体的なキャラの背景って少しわかりづらいんですよね。パンフや公式サイトで掲載されているけど、必要最低限の情報しかない。

このキャラの背景って純粋にバレエを楽しむ場合には全く必要がないと思うのですが、私はオタクなのでキャラの背景が気になって仕方がない!となってしまった為、個人的に考察した登場人物のあれこれを記録に残そうと思います。
ネタバレと偏った主観しかありませんのでご注意を。
また、余計なノイズを入れたくない場合なども閲覧にご注意ください。


国王・王妃

国王と王妃。
個性的な王冠を装備しており、この王冠を装備している人は偉いというのがわかる。

王女

国王と王妃の娘。
賢者や白の勇者との出会いで大きく運命が変わってしまった。このバレエに於ける狂言回し。
たびたび白の勇者と黒の勇者の対決を妨害する、バイタリティ溢れる人。
王女がいなければ双子の和解もなかったかもしれない。

白の勇者

このバレエに於けるヒーロー。
真っ直ぐで正義感溢れる青年。やや世間知らずなところがあるのがかわいい。
その可愛げを見るにつけ、こりゃ人たらしですわってなる。みんな好きになっちゃうよ。
ドラクエシリーズに於ける勇者の証「青い玉のシンボル」を所持している。
兜装備後にデイン系(多分)の魔法を使用するのは、勇者として覚醒したという描写なんだろう。
子供時代の姿が出てくる唯一のキャラクター。

伝説の勇者

白の勇者の育ての親
血の繋がりがあるなら父親と紹介していると思うので、育ての親という事は血の繋がりはない事を暗に示している。
実の親ではないが、回想シーンと白の勇者の真っ直ぐさを見れば愛情をたっぷり注いだ事が伺える。
かつては聖母に仕えていたが、聖母が斃れた事により主君を国王に変えたのだろうか。
左腕に目立つ銀色の籠手を装備しているが、実は隻腕で、これは「魔王編」のダイジェスト映像を見ないとわからない。
伝説の勇者というのはあくまで通り名で、勇者としての力は無さそう。物語の序盤で勇者の鎧を白の勇者に譲っている所からもそれが伺える。
これはドラクエ10に於ける、トーマとアンルシアの関係に似ていると思った。
表向き、勇者は兄のトーマと見せかけて、実際に勇者の力を受け継いでいたのは妹のアンルシアだった…というミスリードである。
だとすれば、どういう経緯で勇者と呼ばれるようになったのか気になるところ。
勇者の定義と言えば、有名なところで11の「最後まで決してあきらめない者」や、ダイの大冒険の「勇者とは勇気ある者」などがあるので、恐らくそれらに見合う立派な人なのだろうと思われる。

魔王

ラスボスにして黒の勇者の育て親。
メイン武器がカッコいい。
聖母を襲ったのはいずれ勇者として覚醒する双子を危惧しての事だと思うが、真相は不明。
最初にバレエを観た時、聖母と伝説の勇者が夫婦だと思っていたので、敵の子供を攫い育て、成長後に真の親にけし掛けるって、本当に酷い嫌がらせをするな…って思っていた。
黒の勇者への当たりが強いので、息子としての情は無いようだ。
攫った子が成長したら自分へ反旗を翻すとか考えなかったのかな〜と思うけど、その辺を含めて期待していた感じがする。(根拠はない)

黒の勇者

白の勇者が表ヒーローなら彼は裏ヒーロー。
魔王の配下を引き連れてる時にやる、ズンズンする踊り(何て言うの?)がカッコ良い。
今回(23年8月)観た時、魔王の洗脳を振り切るような振り付けがあったのですが、前回の埼玉公演を観た時はそういうのがなかった気がするので公演の度に解釈が変わるのかな。
もっと若い頃にドラクエバレエを観てたら黒の勇者救済2次創作をやりまくってたと思う…。
聖母の子に勇者の素質があるなら彼も勇者として覚醒してもおかしくないが、白の勇者と違いキーアイテムを集める事が出来なかったため覚醒ならず。

聖母

白の勇者と黒の勇者の母親。
登場するシーンは少ないのに凄く印象に残る人。
双子を出産した後に魔王に襲われて斃れる。
父親は誰なのよ問題ですが、聖母の名が示すとおり神の子を産んだのだろうか。だとしたら双子の父親は(ドラクエバレエ世界の)神様になる。
白の勇者は、自身の出生の秘密から母が故人だという事、生き別れの兄弟がいる事などの様々な情報を一気にワッと1人で受け止める事となる。可哀想。

戦士

白の勇者の仲間その1。
白の勇者とは酒場で出会う。
2人の子分を引き連れる姉御肌なので、ひ弱で世間知らずな白の勇者の事を最初は侮っていたが、白の勇者の真っ直ぐなところと成長っぷりを見て段々と惹かれていく…って感じなのかな。
華麗な鞭捌きが美しい。
武器商人とは凸凹コンビ。
白の勇者はキスされるまで彼女の好意に気づかなかったっぽいので、恋愛に関しては一途で朴念仁と思われる。

武器商人

白の勇者の仲間その2。
戦士と同じく酒場で白の勇者と出会う。
ドラクエの酒場と言えば、出会いと別れの場。
ここで一気に仲間が増える構成は上手いし、ドラクエ的にもぴったり。
その見た目はあからさまにトルネコなんだけど、武器商人としかわからないし、ドラクエの商人的衣装を着たふくよかな武器商人なんだな…と思っていたらパンフにて「故郷に妻子がいる」との情報が。
お前トルネコだろ。
ただ、キャラ付けはトルネコとは違う部分があるので(女にデレデレしすぎ)トルネコのそっくりさんだと思う。
ふくよかな体型に見せる為の特殊な衣装は、裾も長く踊りづらそうなんですが、ぴょんぴょん踊ります。

賢者

白の勇者の仲間その3。
勇者、戦士、商人、賢者、なのでとてもバランスが良いパーティです。
ワザとみすぼらしい格好をしているが、その正体は賢者なのであった!
デーデデーン!(BGM:コロシアム)

……誰?誰なの?怖いよぉ!!
パンフレットを読んでも「勇者を導く者」くらいの情報しかなく、どこに所属しているのかとか身元が全くわからない。
でも、国王とちょっと面識ある感じの描写はあったような気がした。
魔王が勢力を伸ばしている事に憂れている…って感じはわかるし、白の勇者を導くのはわかるんだけど、王女に笛を渡した意図がよくわからない。
賢者らしくベボラマーやイオ系の呪文を使うし、ガンダルフよろしく杖での接近戦も行う。


まとめ

初めてドラクエバレエを観た時、黒の勇者の最期もだけど、伝説の勇者と聖母の関係が気になって仕方がなかった。
目の前で妻を亡くした父親で、子を攫われ…なんて気の毒なの…ってその時は思ったんです。そして後からバレエの設定を調べたら「白の勇者の育て親」と出てくるんですよね。父親表記はどこにもない。
という事は…伝説の勇者も、魔王も、自分の血を分けた訳でもない他人の子を立派に育てた…ってコト?
と衝撃を受け、今に至ります。

途中で唐突に出てきた「魔王編」と言うのは、劇場のロビーで流されたダイジェストムービーの事で「魔王編」と「賢者編」がありました。
そんな内容とは知らずに見逃していたのですが、チラッと目に入った「魔王編」の「左腕だけでは飽き足らず〜」のような魔王のセリフにびっくりして全部観ようと思いましたが時既に時間切れ、第二幕が始まってしまいました…。

なので、誰なのおじさん扱いしてしまった賢者ですけど「賢者編」で語られる新情報があったのかもしれません。

最後に、ドラクエバレエが初のバレエ、演劇とか観ないしマナーがよくわからない…という方向けの情報です。

・格式張った格好は必要ないけど、ビーサンに短パンとかいう、ラフすぎる格好は避けた方が無難。(存在が浮くので)
一番良くてオフィスカジュアルくらい。
・拍手のタイミングは周りに合わせれば大丈夫。王女、白の勇者、黒の勇者登場時には拍手があります。
あと王女がぐるぐるまわるワザを披露した時など、バレエのすごいワザを披露した時も拍手が起こります。
・私は最近知ったのですがバレエやオペラをやるような劇場はスマホの電波が入りません。


おわり

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