応答率を上げるためのコールセンターレポート活用法
イム ソヨン コンタクトセンター技術部 開発グループ
コールセンター運用で、最も力を入れていることの1つに「応答率を上げる」ことがあると思います。コールセンターレポートは応答率UPのために重要な役割を果たします。
最近は、電話以外のチャットやメールの窓口からの問い合わせが多くなっています。そのため、コールセンターで管理するレポートの種類が多くなり、分析が複雑になりました。さらに、業界によって繁忙期や知りたい指標が違うこともあり、コールセンターの状況に合わせたレポートを作成することは簡単ではないと言われています。
「楽天コネクト Storm」は異なるチャネルの対応でも分かりやすく、実際の運用状況に合わせた、「応答率を上げる」ためのレポートをテンプレートの簡単なカスタマイズで提供できます。
ここでは、以下の順番で説明させていただきます。
1. 「楽天コネクト Storm」のレポートの種類
2. 「楽天コネクト Storm」のレポートのメリット
3. 「楽天コネクト Storm」を用いたケース別レポート活用例
1. 「楽天コネクト Storm」のレポートの種類
一般的にコールセンターのレポートにはリアルタイムレポートとヒストリカルレポートがあります。リアルタイムレポートにはエージェントのステータスが確認できるエージェントレポートと現在のコールの状態が確認できるキューレポートがあります。ヒストリカルレポートにはエージェントレポート、エージェントグループレポート、スキル別(業務別)レポート、キューレポート等があります。
「楽天コネクト Storm」のレポートは上記の一般的なレポート項目に加えて、SLA達成率(お客様が設定可能なSLAに対する達成率)や放棄呼に対する項目も表示できます。単純に現在のステータスや状況を確認するだけではなく、今後の運用改善に役に立つレポートを作成できます。
2. 「楽天コネクトStrom」のレポートのメリット
・即時に確認できるレポート
「楽天コネクト Storm」はブラウザベースの運用ができ、リアルタイムレポートに加えてヒストリカルレポートもブラウザで即時確認ができます。日付を設定するだけで、ブラウザ画面に集計状況を表示します。エージェントの対応内容やコール履歴などをエクスポートせずに確認できるのは「楽天コネクト Strom」ならでの魅力です。
・項目の自由な並び替えと簡単な詳細設定
「楽天コネクト Storm」はレポートを出力するために複雑なコードを入力する必要がありません。レポートのテンプレートを一度作成しておくと、確認したい項目にチェックを入れるだけで表示でき、項目の並び替えも自由にできます。しきい値のような項目の詳細設定も簡単で、スクリプト等を書く必要はありません。
以下は、リアルタイムレポートである「エージェントグループレポート」のテンプレート修正画面です。チェックボックスの付け外しや項目の追加・削除が可能です。
・チャット・メールもリアルタイムレポートで確認
「楽天コネクト Storm」のリアルタイムレポートはどのチャネルから来て対応しているのかを即時で確認できます。以下はエージェントが「チャット」を対応している例となります。メールの場合は表示が「メール」となり、コールの場合は「着信」となります。(1人のエージェントが複数のチャネルの対応をすることができます)
3.多様な状況におけるレポート活用例
あふれ呼の発生による放棄呼は応答率を下げる原因となるため、放棄呼を防ぐためのレポート分析が必要です。「楽天コネクト Storm」はエージェントレポートやキューレポートだけではなく、SLAのレポートも提供しております。SLA(秒数)を設定することによって放棄呼の待ち時間が長いか短いかがリアルタイムで分かり、あふれ呼の問題に即時対応できます。以下ではあふれ呼が良く発生するケースと対策案を具体的に説明いたします。
・待ち時間が長い放棄呼の対策
待ち時間が長い場合は架電側が待ちきれず、切断するケースが多いと考えられます。「楽天コネクト Storm」はSLA範囲外の前回放棄待ち時間を確認できるため、切断したタイミングがリアルタイムで分かります。エージェントの対応を早めるか他の業務のエスカレーションを要請するか、エージェントを増員するかを決めることができます。
・待ち時間が短い放棄呼の対策
待ち時間が短い放棄呼の場合は架電側がどのくらい待てば繋がるのかが分からない時に発生すると考えられます。「楽天コネクト Storm」は予想待ち時間や現在待ち人数のアナウンスを流して架電側が切断することを防ぐことができます。またSMSなどと連携し、チャットやメール対応に誘導することも、あふれ呼と放棄呼への対応として有効です。
・繁忙期に委託先へ転送する場合の対策
繁忙期になると委託先に転送するケースが発生しますが、キューレポートだけでは、現在のコールの集中度が分からない場合があります。また、転送レポートはヒストリカルレポートで確認するケースが多いため、繁忙期のあふれ呼に即時に対策ができない場合もあります。「楽天コネクト Storm」の場合はリアルタイムレポートでIVRカウンター項目を提供しており、どの窓口に集中しているかをキューに入る前から即時で確認できます。更に、「楽天コネクト Storm」はDTA(ブラウザ)でも待ち呼が確認できるため、委託先のエージェントも各自で業務速度をコントロールすることができます。
(上記はブラウザのソフトフォンの画面の例です)
「楽天コネクト Storm」はこのように各問題に合わせたレポートの提供ができます。 コールセンターサービスの応答率をあげるため、「楽天コネクト Storm」を活用してはいかがでしょうか。
楽天コネクト:https://connect.rakuten.co.jp/
イム ソヨン
コンタクトセンター技術部 開発グループ
クラウド系コンタクトセンターシステムを継続して担当し、
コールフロー設計とともに、客先への訪問など営業サポートも多数経験。
直近では、楽天コネクト Stormおよびネットワーク設計に取り組んでおり、
ブログや勉強会で社内外へ情報発信しています。
音楽が好きで、週末にはミュージカルを見に行ったりしています。