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一日一つ、人生で初めてのことをしてみる

だいぶ前のことですが、
あるワークショップに参加していた参加者の人が、
自己紹介で、自分には、毎日、こころがけている習慣がある、
それは、「一日一つ、人生初のことをすること」です。
自慢じゃないけど、毎日続けています、
と話されていたのです。

その時、あぁ、わかる!
と強く思ったので、
何故か、今でもその台詞だけ、
よく覚えています。

僕も、毎日一つ、とか決めているわけじゃないけど、
常に何か、やったことのない事をするのが好き。

その時まであまり意識していなかったけど、ほとんど、
ルールブックに書き込まれている法則くらいに、
「はじめてのことを選択する」は、
自分の行動選択基準になっていると気がついたのでした。

人生初、と言っても、ちょっとしたことですよ。
今まで使ったことのない食材を使ってみるとか、
通ったことのない道を通るとか、
なにかやってみるとか、
そんなこと。
自分に、体験させてあげたくなる。

ルールなので、良くも悪くもあります。

フツーにやれば、話が早いということも、
やったことのない方法、を基準に選択するので、
失敗を繰り返して、学習しない、
というデメリットがあります。

例えば、出口への道がわかっている迷路があったとして、
その道を進むときの判断基準が、
「正解の道を選択する」、ではなく、
「好きな道を選択する」、でもなく、

「まだ通っていない道を選択する」、
という、基準になったりします(笑)
行き止まりと分かっている道でも、
実際に行ってみたくなる、
やってみたくなるんです。

自分でも、時に非合理な性質だな、
と思うこともあります。

この新しいもの好きな性質は、好奇心とか、ワクワク感とか、
いろんな言葉がありますが、

クロニンジャーという、精神医学者は、
それを、新奇性追求、という用語で呼び、
これは、遺伝的に決めれらていると考えました。

クロニンジャー博士を知ったのは、
ある大学の精神医学講座の研究室に、
飛び入り所属させてもらっていた時代です。

大学病院の医局っていうのは、ドラマや映画ほどの、
ドロドロな派閥はないけど(たぶん)、
ママ友でもなんでもコミュニティーにありがちな
しがらみや、仲良しグループ感は確かにあって、

普通の医学生は、1つの大学医局に所属し、
医者人生を送るのが、多数派なのですが。

僕は、さすらいの傾向があって、
いくつかの大学病院の医局に出入りしてきました。
この辺も、新規性追求、ですね(笑)

クロニンジャー博士は、
①新奇性追求 ②損害回避 ③報酬依存
の3パターンの先天的な気質があるとして、
TCIという性格検査を考案した。

この検査が面白いのは、心理学的な特性と、
先天的な受容体の体質との関連性を考察したところで、

新奇性追求尺度 → ドーパミン受容体 
損害回避尺度 → セロトニン受容体
報酬依存尺度 → ノルアドレナリン受容体

と、臨床心理学と生物学的精神医学を繋いだこと。

こころの病では、レントゲンや血液検査ができないけれど、
この心理テストから、どの系統の治療薬が効果的かあるのか、
もしかしたら推定できる時代がくるかもしれない、
というロマンがあったのです。

その大学病院の研究室には、
患者さん数百人分の膨大なTCIの臨床データが、
既に蓄積されていたので、

研究室に入った僕は、
これを素材に診断別に解析する、
という研究テーマを上げた事がありました。

診断によって、どの神経系の脆弱性があるのか、
効果があると予測される治療薬は、選ばれて、実際どうだったのか。
データを解析することで、今後、検査によって、
患者さんに一番あった治療薬を選択できる基準が発見される!

研究者のロマンですね。

しかし、新規性追求の高い僕は、
新しいアイデアに考えを巡らせるところまでは、好きなのですが、
単調なエクセルデータの処理には、向いてなくて
しばらくすると、飽きてしまって(笑)

結局どうなったかと言うと、

医局にたくさん置いてあった、
漫画にはまり込んでいったのでした(笑)

その時の、悪い先輩先生に、
教えてもらった漫画。

聖徳太子の、なんかすごいお話し。
面白かったです(笑)
ずっと研究室で、これ読んでた(笑)

はい、長い余談でしたが。

「一日一つ、初めてのことをする習慣」
これ、とてもいい習慣ですよ!

ということが、言いたかったのでした(笑)

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