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以心伝心 ~ジュニアサッカー振り返りキーワード#8~

こんにちは。
RB(あーるびー)です。

「サッカー少年と共に歩んだたくさんの思い出」というテーマで、サッカー少年の父親が過去の思い出を振り返るnoteです。

各回1つのキーワードを挙げて、そのキーワードに関する思い出や振り返りをご紹介しています。

今回第8弾のキーワードは「以心伝心」です。

言葉によらずに、互いの心から心に伝えること。言語では説明できない深遠・微妙な事柄を相手の心に伝えてわからせること。

我が息子がジュニアサッカーを経験した6年間で、「以心伝心」と言えるくらい、お互いの想いが通じ合える選手が1人いました。

チームメイトのY君です。

Y君と我が息子は、小学校1年生〜6年生まで6年間チームメイトとしてプレーしました。オリジナル7の中の1人です。お互いにその実力をリスペクトし、最も信頼できるチームメイト。そして同時に、最大のライバル。本人たちがお互いにどう思っていたかは知りませんが、私にはそう見えました。

※「オリジナル7」のお話はコチラ
https://note.com/rbrbrb/n/na74dc4231446

2人が表現する完璧なスルーパス、ワンツー(壁パス)を何度も見ました。その度に鳥肌が立ちましたね。

「完全に2人だけの世界で相手のDFライン突破しちゃったよ〜」

と、何度も感動させてもらいました(^_^)

スルーパス

いつも我が息子がパスの出し手、Y君がパスの受け手です。これが定番。

2−3−2(8人制)のフォーメーションで、息子が中盤の中央、Y君がFW。

息子が中盤でフリーで前を向いた瞬間、Y君が動き出し。縦関係の状態から、懐にスペースを作って足元でボールを受けられるように外側に膨らむ動きをします。しかし、相手DFもY君の動きに付いていき外側に動きます。

この瞬間。

Y君。
相手DFの外側から一気に中央裏に抜け出す動きに。

我が息子。
常に顔を上げてプレーできるという長所を活かして、この瞬間を見逃しません。見逃さないというよりは、最初にフリーで前を向いた時から、この2人だけはここまでイメージしちゃっているんです、たぶん。

でも、スルーパスってこれだけでは成功しなくて、そこからパスを出すタイミングが肝なんですよね(サッカー指導者でもないのに知ったか振りしますが(^_^;)。

パスを出すのが早すぎるとY君がパスに追い付けない、遅過ぎるとオフサイドに。Y君がオフサイドラインギリギリを駆け抜けるほんの一瞬前にスルーパスを出す。

この「タメ」が出来るかどうか。
我が息子の得意技でしたね。

タイミングがドンピシャ過ぎて、オフサイドと判定されてしまうことも何度か。家に帰ってからビデオ撮影した映像(オリジナル&超個人的VAR!)で見返すと絶対オフサイドではないのですが、ドンピシャ過ぎると現場ではオフサイドにしか見えないです。内心では、副審しっかり見てくれよー!って暴言吐いてました。内心では、ですよ。

その後はもう、Y君の世界です。
GKとの1対1を楽しむだけ。
確実に決めてくれるY君でした。素晴らしい!

ワンツー(壁パス)

いつも我が息子が壁、Y君がパスの出し手&リターンの受け手です。これも定番。逆のパターンは記憶にないです。

2−3−2(8人制)のフォーメーションで、息子がFW、Y君が中盤の中央です。さっきとポジションが逆です。

ペナルティーエリアに入るか入らないか辺りの場所。敵も味方も密集した狭いエリアをパス2本で突破します。

お互い短い距離感での

トンッ、トンッ

です。

もう1回書きますが、

トンッ、トンッ

このリズムで、密集地帯からDFラインの裏に抜け出します。

Y君。
パスを出したその足で、リターンパスを貰うための一歩目を既に踏み出しています。

我が息子。
Y君が顔を上げた瞬間、壁になる準備万端です。この時点で、この2人の頭の中では既にワンツーが成功している具体的なイメージが共有できています。あとは実行するだけ。

向かってくるボールに対して、キレイなインサイドの面を作って押し出す息子。この時も、ほんの一瞬、足元にボールを引きつける「タメ」があるんですよね、「タメ」が。一瞬タメてからのトンッ、です。伝わりますかね~?伝わってくれたら嬉しいな~。

こちらも、その後はもう、Y君の世界です。
GKとの1対1を楽しむだけです。

以心伝心

私はこの2人を、勝手に翼くんと岬くんに重ねながら、毎試合楽しみに見ていました。(ちょっと言い過ぎかな(笑))

サッカーが上手いとか上手くないとかとはちょっと違う、お互いの波長が合う、合わないってあると思うんですよね。アイコンタクトした瞬間に、お互いの考えていることが一致するかしないかって。

6年間一緒にプレーして徐々に波長が合ってきたというよりは、小学3年生の春にはもう、試合中に2人の世界でワンツーやっていましたね。お互いの想いが通じ合って(恋愛かよ!)、しかもそれを表現できる技術もあるっていうのは、絶対サッカー楽しいだろうな~と、オジサンは2人が羨ましかったです。

ちなみに、Y君は背番号「11」、我が息子は背番号「9」。エースナンバーである背番号10を挟んだ形での2人の背番号。なんかスゲ〜カッコいいな〜なんて想いで、6年間2人のプレーを楽しませて貰いました。

中学生となった今は別々のチームになってしまいましたが、2人ともサッカーを続けています。いつかどこかで、また同じチームでプレーする機会がきたその時には、離れていた時間なんて存在しなかったかのように(遠距離恋愛かよ!)、2人とも当たり前の顔をして、

トンッ、トンッ

と、DFラインを突破してしまうはずです。私は確信しています。そんな日がいつか来てくれたら最高ですね。

読んでいただきありがとうございました。

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