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技能だけからの脱却!!跳び箱の授業についての話②

本日、研究授業終わりました!

この②だけでは、授業のことは全部書けないのですが、少しずつ公開していけたらと思います。


前回、今回の研究授業は、技能ばかりにフォーカスしすぎた過去から脱却したいということを綴りました。

もちろん技ができる喜びを何がしろにするなんてことはないのですが。


今回の研究授業では、思考・判断・表現をする時間が意図的に生まれるようにする。

しかも、主体的に行えるような環境や手だてをつくりました。


最初にズバッと書きますね!


着目するのは、【技能】ではなく【思考力・判断力・表現力】

そこで


『技能差のある異質グループをつくり、場づくりから活動までを子どもたちに委ねる』

です。


今までの【思考・判断】というと、それらを否定しているわけではないのですが、先生が用意した場の中から、自分の技能に合った場を選んで、そこで課題達成に向けて取り組み、同質グループ(技能が同じくらいの子)でアドバイスをするなどの関わり合いや学び合いを行うことのようなものでした。


自分は、ここに疑いを持ちました。


本当に思考した結果、自分に合った場を選んでいるのか?
その場で運動して、技能の近い子たちと関わることだけで学びが深まるのか?


技能の高い子は、踏切調整板を入れた高い段の縦向きとか、技能が低い子は低い段でマットをかぶせるなどとか、子どもたちだけではなくて、もはや教師自身もデフォルトになりすぎて思考停止状態だったのではないのかと。


そこで異質グループでの場づくりです。


低学年・中学年くらいだと異質グループを組むことはよくあります。

しかし、高学年ともなってくるとどうしても技能が同じくらいの同質グループを組みがちです。

もちろん自分もそうでした。


その理由は、自分に合った場でないと技能が高まりにくいから。


ほら、既に技能ばかりに目がいっていますね。


自分も今回のチャレンジまでは、高学年では同質グループばかり。


しかし、「子どもたちが意欲的に運動に取り組めるように」と技能だけでラベリング・グルーピングしてしまうことが、実は技能面に偏った自分のエゴであり、もしかしたらそこにも課題があるのでは?と考えました。


何度も言いますが、それらの否定をしたいのではなくて、そこを疑い、違うところに視点を変えようという意味合いです。


では、なぜ『技能差のある異質グループで場づくりから活動までを子どもたちに委ねる』ことが【思考力・判断力・表現力】に繋がるのか。


(※活動は全て自由ではなくて共通課題はあります。今回は実態から【伸しつ台上前転】と【かかえ込み跳び】が共通課題です。)


それは、技能差があるメンバーで場づくりをするには、自分の技能はもちろん、グループメンバーの技能にも目を向けた上で、考えなくてはならないからです。


例えば、技能の高い子に合わせるだけでもダメ。技能の低い子に合わせるだけでもダメ。かと言って中間だと中途半端になるかもしれない。


そこで、グループのみんなが共通課題に対して自分たちを高めるために必要な場をどうつくっていけばよいか考える必然性が出てきます。


もちろん、ひたすら同じ場で活動するのではなくて、途中で場を変更してもよいというようにしています。


そうすることによって、自分たちに合った場をいくつか考えるということで幅も広がり、余白も生まれます。


そして、ここで重要なのは技能差があるからこそ、場をつくった後に共通課題に対する活動内容も子どもたちに委ねているので、それぞれがつくった場に合わせて、共通課題に対しての活動内容を考える必要性も出てくることです。


例えば、技能の低い子は、高い子に合わせた場では、その共通課題の技を完璧にはできません。

でも、それでいいのです。


その場で自分ができること考えて行う。

踏み切りから着手まででもいい。


その場で自分の技能に合った活動を考えて、判断して、行う。


まさに【思考力・判断力・表現力】とも言えるのではないでしょうか?


結果的に、技能の低い児童が運動局面にフォーカスして練習することにも繋がります。

※もちろんデメリットもあります。



逆もまた然りで、技能が高い子が低い子に合わせた場でできることは何なのか?

そこにも自分の技能とそこにある場を照らし合わせながら考える必然性が出てきます。

もう既に、その場で共通課題の技はできるのですから、より雄大に跳ぶのか?着地を寸分の狂いも無く止めるのか?発展技に挑戦するのか?

いくつもある選択肢の中から考え、判断して、行わなければなりません。
そうなると技能の高い子ほど考えなくてはならないかもしれません。


それは同質グループで自分に合った場だけで活動するだけでは生まれない形の【思考力・判断力・表現力】だと自分は考えています。


また子どもたちの関わりも同質グループだけでは生まれない多様性が生まれると思います。


さて、このようなことを書いたのですが、
ただ子どもたちを異質グループにして、場づくりさせて活動内容を委ねるだけでよいのか?


答えはノーです。
絶対に上手くいきっこないです。


では、どうするか?

これを学習過程の後半にもっていく単元計画を立てました。


ポイントはパワーアップタイムと学習過程の前半部分です。


さて、ここまで書いて疲れたので、次回はパワーアップタイムと単元前半の部分を書けたらなぁと思います。

長文読んでくださり、ありがとうございました!


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らいざ

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