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プラス・マイナスと「××の壁」

 解散したお笑いコンビのことではないので念のため(ぉぃぉぃ).
 あくまでも筆者の「備忘録」的に書いている記事なので,全く専門性はないと思って戴きたい.

■ 「プラス」と「マイナス」

 競技ボウリングの世界では,200ピンを「基準」として,それを上回れば「プラス」,下回れば「マイナス」と言う.

 始めたばかりの頃は,とんでもなく高い基準だと思っていたのだが,何年か続けていると,たまには「プラス」になるし,AVG(アベレージ)的にも「マイナス」の「幅」は随分と小さくなってきた.

 ハウスボール・ハウスシューズで,たまにボウリングする,という「ごく一般的な人」の場合でも,多くの人は「何とか100を超えよう」と考えるのではないかと思う.
 そのような層(数年前までは筆者もそちら側の人間)にとっては,100ピンを基準にした「プラス」「マイナス」の概念が存在していると言っていいだろう.

 マイボウラーになったばかりの初心者や,ハウスボールで投げている層の中でも比較的頻繁にボウリング場に通う層ならば,例えば150ピンが基準になってもいいだろう.ただし「7フレで105」とか,目安が半端になるが「頭の体操」的には悪くないかも知れない.
 勿論,レベルに合わせて120や180など,人それぞれのプラス・マイナスの基準があってもいいと思う(途中での計算は面倒くさいけど).

 しかし,ほぼ常に200超えになる層でも,例えば220ピンを基準にプラス・マイナス……とは(考えることは当然あるだろうが)言わない.あくまでも200を基準にして「プラス」がどれだけ大きくなるか,で表現する.

 強いて言えば,この「200」が,ゴルフで言うところの「パー」なのだ.ボウリングにおける「プラス」とは,ゴルフで言う「アンダーパー」の概念とよく似ている.

 ただし,ボウリングにおけるHDCP(ハンディキャップ)の計算において,通常は「210」を基準にすることが多い.
 センターによっては「200」(ラウンドワンなど)だったり「220」(かつての「湘南ボウル」など)だったりすることもあるが,筆者の知る所では大半が「210ベース」で(投球ゲーム数や性別によって概ね「差」の7割から8割で)計算する.

 この「200ピンを基準にしたプラス・マイナス」を意識できるようになると「一人前」なのかな,と筆者などは感じる.

■ 180の壁

 書店に行っても,「スポーツ」のコーナーに「その他の球技」で分類されて,しかも1冊も置いていない,などということもしばしば……なボウリングだが,たまに置いてある書籍があれば,大抵「アベレージ180を目指そう!」みたいなことが書いてある.
 AVG180を超えたら「上級者」の仲間入りかのように書いてあったりするが,実際には「初心者から抜け出した」くらいと思っておいたほうが無難だろうか.

 とは言え,いきなり「アベレージ200を」となると,初心者は勿論,中級者でも,かなりハードルを高く感じてしまいそうだが,180だったら「何とかなるんじゃないか」と思える,という部分もあるだろう.
 実際,初心者でもちょっと練習すれば,たまには180UPを経験するようになってくる.そのため「180」という数字には,ちょっとした「現実味」を感じるのだろう.一方で「200」となると,これがまた「出そうで出ない」のだ.全く出ないかとなるとそうでもないのだが,初心者的には「ノーミスかつどこかでダブル」というレベルが,届きそうで届かないものなのだ.運良くターキー(以上)が出ても,他が繋がらないと190台で止まってしまうことが往々にしてある.

 上達の道程(みちのり)は「人それぞれ」だと思うのだが,多くの場合,あるレベルに達すると,一旦そこで「停滞」する.そして,そこで試行錯誤を重ねると,また次のレベルに達するまで上達していく.これを繰り返すような感じになることが多いと思う.

 この「一旦停滞する」レベルというのも「人それぞれ」ではあるものの,何故か「アベレージ180」の一歩手前とか「アベレージ200」に届くかどうか,という辺りは,多くの人が経験する「壁」のようだ.
 この「180の壁」や「200の壁」があるので,恐らく前述した書籍などでも,まずは多くの人がぶつかるであろう「180の壁」を越えよう!と謳っているのだと思われる.

 筆者自身は,ここ2年くらいで「180の壁」を越えたところだと感じている.
 長男は,とっくにそれを越えて,今まさに「200の壁」にぶち当たっているところだ.

 「ノーミス」「最低8カウント」「(ストライクの)連発」という3要素を全て満たせれば,「200の壁」だって越えられるが,そのどれか一つを欠く程度であっても「180の壁」ならクリアできそうだ.
 この3要素を常に念頭に置いて,それぞれをかなりの確率で達成できること,それこそが「180の壁」を越えるために必要だと思う.この段階で最も大きいのは「ノーミス」で,いかに「ミス」即ち「オープンフレーム」を減らすか,がカギになってくる.
 そこで,どのような残りピンであってもスペアを取りに行く技術が必要になる.

■ 200の壁

 一段階上の「200の壁」になると,ストライクの連続が必須になる.
 スコア計算の特性上,どこかにダブル以上が入らないと「ダッチマン」(ストライクとスペアを交互に記録)を除いて,絶対に200に届かない.
 更にその上で,ミスはほとんど許されないと思わなければならない.

 特にデュアルレーン方式(アメリカン方式)の場合は,左右のレーンの「差」も掴まないと,ダブル以上を出すことが難しくなり,200の壁がより高いものになる.
 勿論,ダブル以上が出ても,ミスが出れば帳消しになってしまうので,前述した3要素の重要性は変わらない.

 更に,刻々と変化するオイルに対応する技術も求められ,そんな中で如何にストライクを続けられるか,がポイントになってくると言えよう.

 上級者といえども,絶対にミスをしない,ということはない.
 しかし,そのミス1回のために,更にダブルや,場合によってはターキーが来なければ挽回できなくなるから,ミスを極力減らし,連発を続けられなければならないのだ.

 「私,失敗しないので」

と言い切れる人は,是非,プロを目指していただこう(笑).

 ほんの少しの「ずれ」によって,カバーが極めて難しいスプリットになってしまうことは,どんな上級者にも起こり得る.
 だからこそ,レーンコンディションを掴んでいる間は,ストライクを続けなければならない.それが「200の壁」を越え,更にその上を目指すためには必要なのだ.

 筆者ですら,時々「キター!」とばかりに5連発,6連発……と打ち続けられることがある.レーンが掴めているのか,所謂「ゾーン」に入っているのか定かでないが.
 この「頻度」が上がって行けば,それだけアベレージも伸びていく筈だ.勿論,イージーミスをしないことも,もう一つの条件になってくる.
 4ゲームくらいの競技会が多いが,その中で3連発や4連発以上がどれだけ出るか,ということがアベレージに繋がっていると感じており,今は「2~3回くらいかな……」という感じ.これがほとんどのゲームで出るようになれば,「200の壁」も越えられるだろうと思う.

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