見出し画像

【再録】萌えと精神性

この記事は、再録です。
初出:2022-02-18(はてなブログ)

※表紙からバレバレですが、創作BLを扱っている記事です。ごちゅういをば。

※創作BLを深く追われたい方は、個人サイトからどうぞ。


近況


家にいると死にたくて仕方なかったので、外出をして好きなものを見て気分転換を図ろうとしたのだけど、
それでも希死念慮が追っかけてくるので帰宅して半日寝た。

雪が降るレベルの、肌を刺すような寒さも追い打ちをかけているんだろうな。


寝て少しすっきりしたけど、それでも頭は突っ張ったように動くが悪く、デフォルトがネガティヴチャンネルにチューニングされている感じだ。

なのだけど、何故か落ちるところまで落ちたら

「まっこんな風に考えたところでしょうがないか」

とパンッと風船が割れたようにどうでもよくなった。こういうところはちょっとポジティブになってるかもしれない。


そんなところで、今日もブログを書く。




ネガティヴが寒さとともに色濃くなって、希死念慮が起き始めてから...
私は自分の行動にも他人にありかたにも拒絶感や否定感、攻撃性、過剰な期待や欲求を抱くようになっていた。

元気な時にはそういったものはほぼ持ったりしない。
もしかして世の中の犯罪って代替みんな余裕が無い結果起きてしまうのかな。


詳しくは頭が働かなくて全然思い出せないので書かないけれども、その中でもいま一番自分を支配しているものがある。

自分の絵を深く理解して好いてほしい」というものだった。



萌えという記号に構築する重み

うちの子である叶丞弥(かのう しょうや)は、実は過去に重たい闇を抱えている。
そして丞弥のみならず、その横に立つ蒼姫隹斗(アオ)もそうだ。

創作(BL)のふたり


けれども、彼らは”こめお”のイラストから一見するとただの愛らしい萌えキャラだ。

私は、萌えと可愛い男の子とエロが好きである。その感情のほとばしりは絵を見ていただく通りで間違っていない。(笑)

ちゅー


けれども、私はいま上がっているイラスト達に、すでにいくらか彼らの過去や行動理由の断片を練り込んでいる。
彼らの設定や日常がまだほとんど明らかになっていないので、現状ではまず伝わらないだろうとは思う。


私は彼らにより生き生きとした感情を吹き込むため、彼らの人格を過去まで細かく作り上げた。
というか、厳密には「この子はどういう子なのだろうか」と考えるたびに、自然と組みあがっていった。


姿かたちとは、経てきた時間”そのもの”

というのも私は、厚みがあり深いものが好きなのだ。

この世に存在する万物は、例えば形状ならば、その形状に至るまでの過程がある。
ぱっと美しい形が出現したわけではなくて、必ず「その形状になる理由がある」。

私はそういったものを知ったり考えたりするのがとても好きだ。だから彼らにもそれを適用した。


あとは、心理学的に「その人となりを知ると愛着や親しみが湧く」というものがあって、私は二人をもっと絵を見てくれる人に愛して欲しかったから設定を深くしたというのもある。


ぶっちゃけ二人の容姿はただの好みだ。
基盤となるアイデアも、オタクらしく現実の人間ではなく二次元キャラクターから取っている。

けれども、「何故その容姿、そのたたずまいになっているのか」をとことん突き詰めて考えた。いまも現在進行中で設定を積み上げている。


例えばアオが金髪であることは彼がハーフだからだけれども、
ではその両親はなぜ国際結婚したのか?そこにどんな家庭的背景があったのか?
その家庭はどんな環境に置かれてどんな生活をしていたのか?

いまの段階ではここまで考えている。

丞弥に借りたBLAME!を読みふけるアオくん


ねこキャップ丞弥。あざとぃ

丞弥ならば、毛髪が細めで表情が穏やかなので、優しく繊細な子というのがわかる。
仕草で内向的であることも伝わるかと思う。

ならばそれは遺伝なのか、環境要因なのか。遺伝ならばじゃあ親はどんな親なのか、環境要因ならばどんな環境で育ってきたのか。


それらひとつひとつに丁寧に意味付けしていくことで、ただの記号であったものが「意味のあるもの」へと変わる。

必然性というんだろうか。違うかもしれない。


とにかく、まずここに「〇〇」という状態があり、じゃあそれは「〇〇」があったからだ、と遡ってロジカルに考えていく。

ここの行程があまりにも楽しい。心があまりにも震えるように喜ぶ。本当に大好きなんだろうと思う。

あとは哲学とかが好きなので、理屈っぽいのかもしれない。


ここだけの話、丞弥が下は穿いていないワイシャツ姿をしているそそる絵が数枚あるけれど、実はこれにもきちんとした彼なりの行動理由が存在する。

追々まんがでお伝えできたらと思っている。



周囲をかこう環境を想像させる、アンニュイさ

...話がだいぶ膨らんでしまったのだけれども、話の本筋に戻そう。

私は上記のような絵にちりばめてきた彼らの深い部分を、絵を見てくれた人に理解してもらいたいと強く願うようになった。


最初は、ただ萌える男の子を性欲のままに描いて描いて、描きまくっていただけだ。

まあ承認欲求とかも確かにそこにはあったんだけど、エロはやっぱり描きたくて描いていたし、そこにはほぼほぼ性欲しかなかったのが事実だ。


ところが、絵を続けるうちに、そんな萌えエロ絵へにさえも込めたいものが出てき始めてしまった。

太一のエロを描いている時点で、私は太一の精神性への焦がれを隠せなくなった。
そしてエロよりも精神性へウェイトが傾き始めた。
「浜辺で横たわる」太一の絵なんかがそうだ。

浜辺で横たわる

※露出が全振りしているけれど、テーマが精神性の表現であることと、
男の子なら大丈夫だろうということで載せています


以前別の記事で載せたベッドに横たわりこちらを見つめる「無題」の太一も、
いま思うと精神性の表現欲求にあてられている気がする。

これらの太一はアンニュイな表情をしている。私はこの表情がこれまた好きだ。

その影響は、我が永遠のバイブル新・キューティーハニーであり、この表情を浮かべたハニーの聡明さや危うさ儚さをこれでもかと伝えてくる。
もうこれは性癖と言うほかない気がする。

他にもコズミックバトンガール・コメットさんという作品があり、こちらでもアンニュイな表情が印象的だ。
幼女向けアニメらしからぬ魔法少女コメットさんの「二次元らしくない実在感」を醸し出す。


またこれはアンニュイとは少し違うかもしれないけれど、ロミオと青い空のロミオが、寂しさを帯びた瞳とともにわずかながら歯を見せた微笑を浮かべるシーンがある。

私はアンニュイな表情以上にこの表情が大好きだ。
前述の新・キューティーハニーでも同様の表情が見られる。当時の時代を生きる人特有の表情という感じだ。

彼らを囲う環境や状況がそんな表情を引き出しているのだろうか。どこか遠くを見つめ、今このかけがえのない瞬間を愛おしく感じているような、そんな表情に見えてしまう。



目に見えない部分を掬うということ

また話が脱線してしまった。とにかく私はキャラクターから仄かに匂いたつ精神性をとても愛おしく思っていて、性欲で描いていただけのエロにもそれが滲み出るようになってしまった。

そして、自分の絵をーーー同じ感覚で汲み取ってくれる人が現れたらいいなと、現れてほしいと、思ってしまうようになった。



いまの私のフォロワーさんは、過去のこめおの絵を見てフォローしたりファンになってくれている方であろう。

これからもそういう絵は描くし、私もそういう絵も好きなのでそれに関してはここで何か言うつもりはない。

ただ、性欲と萌えに沸き立ちながらも、同時に丞弥たちから何か心の機微や葛藤を感じて欲しい。
もし感じて貰えるようなことがあれば、私は、もうこれ以上ないほど幸せだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?