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ノースシ・ノーライフ(6-8)

「笑止!何を言うかと思えば世迷言なり!寛大なる我の道行きを阻むのであれば、死ねぇい!」

ミートバーンの姿が霞む!ショートステップからの単打!

「イヤーッ!」
「イヤーッ!グワーッ!?」

ミートバーンの掌底を、辛うじてかわしたレインボーフードが苦痛に呻く!
彼にダメージを与えた攻撃の正体、それはミートバーンの燃え上がる前腕、カトンによるエンチャント・ファイア拳である!

「クック、初手は避けたようだがいつまでしのげるかな?この数多の肉を焼いてきた、我のヤキニク・ケンを!」
「ヤキニク・ケン……!」
「ヤキニク・ケン」

呆気にとられた表情で復唱するエーリアス、しかし彼女とていつ飛び出してもいいように全身にカラテを行き渡らせ、ミートバーンの隙を伺っている。
見た目は怪異、中身は実際狂人のミートバーンだが、単純なカラテであればエーリアスとレインボーフードの二人がかりでも及ばないのは明白に見て取れる。それほどの実力差があった。

(だけどよ……だからこそ、付け入る隙がある。俺にはわかる、コイツはまだまだヒヨッコニンジャだ。頼むぜレインボーフード=サン……!)

例えカラテ差があろうと、慢心、そしてトドメを刺すタイミングを誤ればカラテ強者であっても実際死ぬ。多くの爆発四散を見てきたエーリアスとレインボーフードは、それを知っている!

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」

陽炎めいたミートバーンのカラテ連撃!パンキッシュファッションの室内を煤混じりに焼き焦がし、レインボーフードを追い詰める!おおレインボーフードよ!もはや打つ手無く防戦一方なのか!?いな、そうではない!

「イヤーッ!」
「グワーッ!」

ミートバーンが仰け反る!その口に収まるは……サーモンスシ!しかも新鮮なオニオンまでのっている!反撃をも忘れて口中のサーモンスシを味わうミートバーン!次なるスシを手中装填するレインボーフード!

「ぬぐぅ……良くも我にスシを!食わせたな!」
「イヤーッ!」
「グワーッ!」

続けて繰り出されたのは、おお、旬のタイスシではないか!?つやめかしい色合いからは、そのネタがコンブジメによってさらなる高みへと昇華されているのが見て取れる!福笑いめいてほころぶ顔から憤怒に切り替えるミートバーン!

「オノレオノレ!我に二度もスシを食わせおったな!我が喰らうのは肉のみよ!」
「ではこちらはいかがですか、イヤーッ!」
「グワーッ!」

一瞬の交差、ニンジャ動体視力をお持ちの方は見えていたであろうか。
二度のスシケンで生じたミートバーンの隙に乗じて、レインボーフードは奴の懐より、携帯生肉を、奪った瞬間を!そして肉をシャリにセットしたかと思えば、ミートバーンの繰り出すヤキニク・ケンに、己のスシケンを合わせスライドからのクロスカウンター!敵の拳をすり抜けざまからの見事な一撃である!ゴウランガ!

そう、レインボーフードが繰り出した第三のスシは……炙り肉スシケン!

【ノースシ・ノーライフ(6-8):終わり:(6-9)に続く第一話リンク

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