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「貴方の武勇伝を聞かせて下さい」 冬、個人経営の飲み屋。そのカウンター。 そこには一人の…
「納得いかーんッ!」 ジョッキビールをあおったレオは開口一番、そう言い放った。 彼の憤懣…
ごきげんよう。 つい先日、逆噴射小説大賞の一次と二次選考結果が発表されたんですよ。 自分…
ごきげんよう。 成城石井ってやつは関東圏で見かける輸入食品スーパーで、カルディよりちょっ…
白い白い一面のキャンバスに、ぽたり、ぽたりと赤い花が咲く。 ざくり、ざくりと雪を折る音に…
天牢は落ちる、お前が止めぬ限りな。 逆巻く渦のランアの言葉が、ロウの頭の中で反響し、…
冒険には危険が付き物だ。だからこそ、彼女の仕事も尽きない。 「こちらシリス。目標地点に到達しました」 「了解、対象はそこでロストしている」 シリスは、自らを覆う手足の付いた棺を立ち上がらせる。そしてコフィンが背負うのもまた、棺だ。これが、彼女の仕事だ。 場所は、現代にはない意匠が彫り込まれた遺構。近年一夜にして、こつ然と発生した山に発見された迷宮。未探査の遺跡とあってこぞって冒険者達が押し寄せた。その後は、この通り。 コフィンの眼を通して、シリスは辺りを探る。
ノイズ、次にパッションピンクとイエロー、それから白く濁った半透明。 それが彼女が瞳を開…
紙は死んだ。 俺は、残った紙の遺骸を日々、必死に掻き集めている。 今いる光に満ちた水…
千体目のご遺体が、俺に退職を決めさせた。 それは夜の熱が残る路地裏に転がっていた。 呆け…
子の赤、妻の紅。 それらが、夕暮れ時に染まる校庭にとめどなく広がり染みていく様を、末…
世渡の今日は最悪だった。寝起きから神を名乗る精神異常ロリに求愛された次に薄い本ツル植物…
「カチコミだウマーッ!?」 深枡組の極道者が、組長室になだれ込みざまに絶叫と共に倒れる…
世界の果ての、そのまた果てを目指せ。 そんな大航海時代じみた煽りを真に受けて、在地球銀河の端っこの、物好きですら近寄らない枯れた果てた星の衛星軌道をぐるりと囲むほどに、命の煌きが集結した。いずれも名だたる宇宙の船乗りたち。銀河流星スモウダイン、一億二千万シャーク、自称七代目エチゴヤ、宇宙海賊マグロ組、深淵またぎのバハマタ、星摘みグラムチカなどなど……悪名の博覧会だ。 アムウ少年はそんなひしめくろくでなし共の船の真っ只中、骨董品たる星虹アウローラに抱かれて出発の時を待