定常社会をいかに楽しむか:『ポスト資本主義』を読んで
「世界を愉しむ」というテーマでさまざまな本を読んでいく題読(だいどく)の一回目は、「生きのびるための岩波新書」フェアから広井良典氏の『ポスト資本主義』を取り上げる。
取り上げる順番に恣意的な要素はない。あるいはまったくの恣意である。四冊購入した本のうち、この本から読み始めたというだけだ。でも、その選択には否応なしに私の無意識の恣意性が入り込んでいるだろう。なにせ、私はドラッカーが大好きであり、ドラッカーもまたポスト資本主義社会に言及しているからだ。
現代において「ポスト資