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『珍電子楽器LOVE』レビュー

表紙は世界初の三味線シンセ(!)シャミトロン!

『珍電子楽器LOVE』

STRANGE SYNTHESIZERS OF JAPAN HIROMICHI OOHASHI COLLECTION

オオハシヒロミチ(著/文)

また珍妙な本を見つけてしまいましたw
その名も『珍電子楽器LOVE』。タイトルのまんまですね。珍妙な電子楽器LOVEな著者が集めてきた珍しい電子楽器コレクションを大量に紹介しています。

著者のオオハシヒロミチさんは、1990年代から活動する電子音楽デュオKINO-MODERNOのメンバー。特に自分のことをコレクターというわけではないと言われていますが、十分コレクターでしょこれw

※実際に音を出して音楽作りに役立てているそうです。

1960年代から90年代ぐらいまでの、主に日本で発売された奇妙で珍妙、だけれども当然開発者さんたちは真剣に新しい音楽・楽器を生み出そうとして作られた電子楽器たち。今ではなかなかうまく音が出せなかったりするけれど、丁寧に修理してメンテナンスをして、『心を開いてつき合ってみると、本音(まさに)を語ってくれるし、素晴らしい歌を歌ってくれる』(あとがきより)のだそうです。

いいなあ、楽しそうw

弓のついてるキーボード!? コントラバスの音が出せるシンセサイザーだそう。

本をぱらぱらとめくって見ると、めずらしいだけでなく、愛らしい姿の電子楽器がたくさん載っています☆

めちゃ可愛い☆ 電子アコーディオンの元祖的な子だそうです。
こんなのあったら楽しいだろうなー!(弾けないけどw)
上の黄色いのの兄貴分、こちらが元なのかな?

それぞれの楽器に、これまた愛のあるコメントがつけられていて、知識のないものでもビジュアルと文章で十分楽しめます。

また、実際に奏でた演奏もしっかりCDで付属していて、「へええ、こんな音なんだ!」って聞きながら楽しめます。(今聞きながら書いてますw おもしろい!)
プログレっぽい音とか、電子な三味線とか(!)オモチャの楽器でもしっかり楽器(!?)してます☆

そうそう、電子楽器TOYもいくつか載っていて、

歌に合わせて踊てくれる(?)歌子ちゃん

その方面のオモチャ趣味な人も楽しめそう。

そのなかでも驚いたのはこれ

驚きの生撮りカッティングマシン!?

マイクに向かって歌うと、そのままレコード(ソノシート)にカッティングしてレコードを作ってくれるマシン・トイだそう。トイなのこれ? すごくない??
付属のソノシートのほうが貴重そうな気もしますケド、どうなんでしょう? トミー製らしいから吹き込み前の生レコード(シート)ってまだ手に入るのかなあ? 気になっちゃいます(無理だとおもうけどw)

ハードオフで見かけたよくわからない物体は三味線トレーナーだったのかあ。とか、NECのレトロパソコンPC-6601は(この著者さんにとって)楽器扱いだったのかあ。とかとか、その他にもいろいろと楽しい情報満載ですw

たぶん、日本で一番『珍電子楽器』を愛している人から、楽器(とその開発者)たちへのラブレター、とっても愛のこもった素敵な本です。
楽器が不得意な人でも(わたしです)読んでいてニヨニヨできちゃう本。
CD付きで売ってます。おもしろいよーw

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#シンセサイザー #電子楽器 #コレクション #らせんの本棚  

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