見出し画像

【えすえふ小説】

これから始まる不思議なストーリィ♪

それはソーシャル・フィクション!!

なんちゃって。

ダジャレからの連想ですが、ちょっとネタだしにお付き合いくださいませ。
ソーシャル・フィクション、つまり関係性のフィクション、つながりの嘘。ということかしらねえ。
「誰々と知り合いなのよー」とか、嘘をつくこと? 虎の威を借りる狐さんのことかな。そんなのを小説にしても特にセンス・オブ・ワンダーを感じなさそう。ネタになるかと思ったけれどいまいちかなーなどと考えながら廻りをぐるりと見回してみましたら、あ、そうか、あれだわ。と思い至りました。

昔ちょっと流行ったドリーム小説ってやつ。

三次元はおろか二次元の架空のキャラとでも勝手に自分を友達や恋人にしちゃって妄想するアレですね。

登場人物(たいていはヒロイン)のキャラクター名を自分の名前に入れ替えられる仕掛けで、ケータイ小説の流行の裏側でひっそりと、というか乙女の妄想が暴走しているもんだからあまり大っぴらにはせずに日陰でこっそりとはやっていたような気がします。

画像1

↑検索してみたらまだ頑張られてる方々がいらっしゃるようですね。
(著作権的にアレなお話も多いのでリンクにはしないでおきます。興味がある方はさがしてみて(´・ω・)(・ω・`)ネー♡)

なんだか時代のあだ花的な気もしますが、今こそ、これこそが「ソーシャル・フィクション」なのだとか言って再ブレイクさせてみるといいかもしんない? (それももちろん妄想ですw)

―――

さてさて、ここでお話はちょっと脇道に。というかよりつっこんで妄想を進めてみます。

こういう、キャラの名前に自分の名前を入れたりとかって、昔の紙の本では当然できなかったもので、コンピュータによる表示(の差し替え)ができることで初めて実現できた、実は画期的なアイデアなんじゃなかろうかしらん。

コンピュータのゲーム(特にRPGとかアドベンチャーとか)で自キャラ名を入力できますよね。そうするとその世界のなかで自分の名前を呼んでもらえるようになって、より世界に没入しやすくなるというやつ。そこからの転用的なアイデアだとはおもうのですが、完全に固定された情報が印刷された「紙」というメディアから、インタラクティブな「ゲーム」の方向へ、ちょっぴりですが次元の壁を乗り越えている気がします。

その先をどんどん進めていったら、インタラクティブなノベル・ゲームや、アドベンチャー・ゲームになって、グラフィックが付いたり成長要素がついてRPGになったり、と、どんどんゲームの方向に進むのでしょう。(FFⅦだって超美麗なCGが付いてる映画じゃんこれなんて言われていたこともありましたっけ)

ドリーム小説こそは、実は、こうしたゲーム世界の次元へ、ただの(紙の)小説から飛躍した、初めて陸に上がった魚のような、歴史的な発明進化なのかもしれません。

―――

と、ドリーム小説をおもいっきり持ち上げてみましたが、これ、コンピュータ使えば電子書籍でもできるんじゃね? となりますよねー。

ただ、今の電子書籍の仕組みは固定された文書をそのまま表示するのに特化していて、なかなかこういうゲーム的な遊びは入れにくいのですよねぇ。

紙の本でも、進む先のページ数を指定してジャンプさせるアドベンチャー・ゲーム・ブックという実験的な試みはかつてありました。

私もそれを再現して、円周率で遊ぶ

こんな変なゲームブックを作ったこともありましたっけw

でも、こういう方法を取ってみても、ドリーム小説のようなキャラ名を置換することはできません。紙のゲームブックみたいに名前のところを空欄にしておいて、自分の名前を書き入れてね! なんて技も電子書籍じゃ使えませんし。(書き込みOKのADVゲームブックって昔あったみたいですよー。古本屋には売れないという罠付きですがw)

しかし!

そんな難関にも果敢に挑戦したクリエーターがいたのです。

その名は「いとうせいこう」さん。

最近ではテレビのコメンテーターのほうが有名になっていて、芸能人化がすすんでおられますが、この方、しっかりしたSFっぽい(あ、つながった!)小説書かれるんですよねー。

↑これなんて、私のゲームSFジャンルで二位以下を大きく引き離すベスト作品です。私よりちょい上の世代の、ファミコンとかでRPGゲームやられていた方にはチョーハマるお話だとおもいます。未読の方はぜひ!

さて、そんな偉大ないとうせいこうさんから、ワタクシ、以前お手紙(メイル)いただいたことがあるんですよ。

ちょっと失礼して、そのまま転載しちゃいましょう。

画像2


これにはヒヤッとしました。

ええ、私もですw

突然、尊敬する大作家さんからこんなメールが来たらびっくり( ゚Д゚)しますよねえw

もう皆さんにはお判りと思いますが、これ、

この、メール小説のプロモーション・メールだったのです。なので、信書(?)かもしれませんが公開しちゃいますw

メールじゃなくて「メイル」と書かれているところにも時代を感じますが、これ1997年にメール配信されていたやつ。メール配信ですから、いわゆるメルマガ。メルマガにはよく「〇〇様へ」って感じで名前はいってるのありますよね。その方式を上手く使って書かれているわけです。

なるほど、その仕組みを使えば、ドリーム小説を公式に(?)作ることができます。あの方と仲良しになれたらなあ。って夢のほうから勝手に急接近してくるようで、まさに夢の小説。ある意味なんというダイレクトなマーケティング手法でしょうw こういう売り方されたらついポチっちゃいますよね。法律で禁止されてもおかしくないぐらいですw

さらにこの『親愛なる』は、bccks.jp の仕組みを使って、名前入りで「紙の本」としてオンデマンド出版されていました。

この試みは期間限定のものでしたので、今では入手できない幻の本なのですが、「こういうやり方もあるのかあ」と今でも新しく感じます。

と、ゆーわけで、このnoteは、いとうせいこうさんから「親愛なる 神楽坂らせん様」ってメイルもらったんだよ! というソーシャル・フィクション小説なのでした!(∩´∀`)∩☆ (ちょっとメタ入りw)

ゲーム好きとしても有名な大先輩のいとうせいこうさんを見習って、小説とはこういうもの、とか、本とは、電子書籍とは、みたいなカチカチの固定概念に縛られずに、どんどん発想を飛躍させて新しいカタチの小説に挑戦していきたいものですネ。
なんたってSFってぐらいですから。

さあて、原稿やろっと! と、決意も新たに机に向かい、ニンテンドースイッチの電源を入れるのでありました(おい!


よろしければサポートお願いします!いただいたサポートはクリエイターとしての活動費にさせていただきます!感謝!,,Ծ‸Ծ,,