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らせんの本棚

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SF、ファンタジー、実用書からマンガ、画集、絵本などなど、アトランダムに紹介するレビュー集。神楽坂らせんが読んで「グッ!」と来た本を不定期に紹介していきます。もちろんネタバレはな… もっと読む
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#コンピュータ

『続く道 花の跡』がよいですよ!☆

久しぶりにWebマンガの紹介です。 ななせ悠さんの『続く道 花の跡』。 Webコミックの少年ジャンプ+で読み切り作品としてただいま公開中です。 計算手(英語ではずばり「コンピューター」)とよばれた、電子計算機が生まれる前の、人力で計算をするお仕事の女性たちのおはなし。 人間のコンピューター(ややこしい)が主役のお話は以前こちらでも紹介した ↑や、映画にもなったこちら↓ などが有名ですが、この手のお話はやっぱりわが国にもあったわけで。 今回の『続く道 花の跡』は日本のお

『考える脳 考えるコンピューター』レビュー

『考える脳 考えるコンピューター』ジェフ・ホーキンス / サンドラ・ブレイクスリー (著)/ 伊藤 文英(訳) ◇ 著者は、スマホが生まれる前、Palm(パームパイロット)というモバイルコンピュータを生み出した、ハンドヘルドコンピュータの父と呼ばれる方です。 氏はもともと、知能の仕組みを解明したいと、人間の『脳』がどう働いているかについての研究をしたかったのですが、当時コンピュータサイエンスの世界は生体の脳の研究なぞよりも、どうやって人工知能を造り出すかといった方向を志

ロケット関連本~昨日のつづき~🚀

昨日、 で、ロケット本を何冊か紹介しました。そこにも書いた通り、これらの本が起点になってどんどんとロケットな世界が広がっていくのですです。 今日はちょろっとそのあたりも紹介しておきます。前回ともども、作家さんの名前など敬称略(あるいは「さん」つけ)でいきます、ご了承ください。 まだまだいろいろあるよ 上半分の「ロケット団」関係の真ん中においてあるのはコレ。 『トラ技スペシャル:宇宙ロケット開発入門』 雑誌トランジスタ技術の別冊MOOK、トラ技SPECIALの『宇宙ロ

『揚げて炙ってわかるコンピュータのしくみ』レビュー

『揚げて炙ってわかるコンピュータのしくみ』秋田純一(著) ――― ごめんなさい、またネタで買いましたw が、この本もまた(失礼ながら)ネタ本かと思いきや、どうしてどうして、しっかり「コンピュータのしくみ」についての理解を深められる、優秀な学習書になっています。 ◇ 冒頭、「はじめに」で、1977年に作られた教育映画 ”Powers of Ten” が紹介されます。(これがCG使わないで作られてるところがまたスゴイのですが、まあ、それは余談) ↑未見の方はぜひ見

『RISC-V原典』レビュー

『RISC-V原典 オープンアーキテクチャのススメ』 デイビッド・パターソン (著), アンドリュー・ウォーターマン (著), 成田 光彰 (翻訳) ◇ RISC-V(リスク・ファイブ)ってご存知ですか? なんとかファイブってなんだか戦隊ものみたいな名前ですが、これはコンピューターのCPUとかが使う命令セット・アーキテクチャ(ISA)の名前です。 それも、最新で最高で最速で最小で(おそらくは)最適の。そしてなんとオープンソースです。 普通の伝統的なCPUの命令セッ