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らせんの本棚

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SF、ファンタジー、実用書からマンガ、画集、絵本などなど、アトランダムに紹介するレビュー集。神楽坂らせんが読んで「グッ!」と来た本を不定期に紹介していきます。もちろんネタバレはな… もっと読む
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#小川一水

『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ 3』レビュー

『 ツインスター・サイクロン・ランナウェイ 3 』小川一水(著) ♡ 来た来た、キマシタ! 第三巻!! もう1,2巻は読まれてますヨネ? え? まだお読みでない?? ソンナバカナ、全人類が読むべき(言い過ぎ)の『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』シリーズを、まだお読みでない?? まあ、それも良いでしょう。いまから楽しめるんですからね。 ちょうど今、kindle Unlimitedの読み放題対象に小川一水センセの作品群が沢山はいっていて、その中に『ツインスター・サ

『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ 2』レビュー

『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ 2』 小川一水(著)🚀 の続きです。 主人公二人がめっちゃすてきで可愛くてかっこよくてサイコー。もう離れらんないっ!! ってことで、連続でいきます。 でもでも、①よりページ数多いけれど、でもでもでもでも、ああああー、読み終わっちゃったー。続き早くー!! と、既に禁断症状が出始めた『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』シリーズ、二巻目なのです。 🚀 一巻目でとってもドラマチックにお互いの気持ちを確認しあった二人。当然、ラブラ

『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』レビュー

『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』 小川一水(著) 🚀 百合SF、最近お流行りのようでー。 まあ、いいんですけどねー。 ただ、なんていうか、これ見よがしに百合百合してるの、ちょっと敬遠しちゃってたんですよね。どうせ流行りものでしょうー。なんて思っちゃって。 でもまあ、あの小川一水さんだし、きっと面白いハズ。と読んでみました。 ……らっ!! いやあ。だめこれやばい。ちょードストライクでっすよっ!//// >< 🚀 はるか、西暦で言ったら八千年とか一万年ぐらいの

『不全世界の創造手(アーキテクト)』レビュー

『不全世界の創造手(アーキテクト)』 小川 一水(著) ◇ タイトルだけみて、よくあるなんだかむずかしい漢字にルビのふられた中二病的呪文とか唱えて精神を物質化しちゃう系のスキルの持ち主が世界を造り変えちゃうようなラノベだろうと勝手に勘違いしてました(すいません) でも、プロローグを読んで自分の間違いに気が付きました。魔法ではなく物理の力で世界を作り変える。しっかり地に足のついた土木系SFですね、これは。 ――― プロローグで若干12歳の少年、戸田祐機(トダ・ユー

『風の邦、星の渚―レーズスフェント興亡記』レビュー

『風の邦、星の渚―レーズスフェント興亡記』 小川 一水(著) ◇ こちらは、12年前にハードカバーで出版され、つい先日(2020年8月7日)に待望の電子書籍化された小川一水さんの格調高い中世騎士道物語。 これまためちゃくちゃ面白いのです。 時は主の年一三三六年(西暦、ですね)。ドイツ北方、北海(ノルト・ゼー)にそそぐエギナ川の河口に、騎士ルドガー・フェキンハウゼンがたどり着きます。 彼は、騎士として叙任をうけたばかり。その彼を疎ましく思う実家から半ば放逐され、もっ

『博物戦艦アンヴェイル』レビュー

『博物戦艦アンヴェイル』 小川一水(著) ◇ 清く正しい(かどうかはちょっと微妙)な海洋冒険ファンタジー! いやあ、面白かった!!  ◇ 16歳の少女騎士ティセル(泳げないので海が嫌い)が、王宮の少年道化師ジェイミーの護衛となり、世界の驚異を探すための探検帆船『博物戦艦アンヴェイル』に乗り込み、今だ海図も作られていない外洋へ乗り出す……。 異世界ファンタジーものっぽいですが、さすがSF作家の小川一水さん、設定がとにかくしっかりしています。 まだ蒸気機関の発明前