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らせんの本棚

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SF、ファンタジー、実用書からマンガ、画集、絵本などなど、アトランダムに紹介するレビュー集。神楽坂らせんが読んで「グッ!」と来た本を不定期に紹介していきます。もちろんネタバレはな… もっと読む
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#科学の本

日本で生まれ育った『高性能紙飛行機』レビューほか

日本で生まれ育った『高性能紙飛行機』 ~その設計・製作・飛行技術のすべて~二宮 康明(著) 🛩 月刊誌『子供の科学』に紙飛行機の型紙が付録についていたのをご存じでしょうか? あれ、切り抜いて張り合わせるとやたらとよく飛ぶ高性能な紙飛行機になるのですよね。 なんとあの連載、49年も続いていたそうで、多くの子どもたちの空への夢をそだててくれたことと思います。 その型紙をあつめた紙飛行機キット集の「切り抜く本」というのも出ていますね。競技用機もありますし、一般の紙飛行機や戦

『科学でかなえる世界征服』レビュー

『科学でかなえる世界征服』 ライアン・ノース (著), 吉田 三知世 (翻訳) 🌎 みんな大好きスーパーヴィランに、なる、なれる、なっちゃう本です。 なんせスーパーですからね、たんなるヴィラン(悪者)じゃなく、そんなものは超越したスーパーなヴィランです。 ヒューマンを超越したスーパーマンのごとく、(あの方って単にすごい人。じゃなく明らかに人間を超越した超能力もってるでしょ?)スーパーヴィランたるもの、力は機関車より強く、弾丸すら跳ね返し、高いビルを蚤のように飛び越すどころか

『「ロウソクの科学」が教えてくれること』ほかレビュー

『「ロウソクの科学」が教えてくれること』~炎の輝きから科学の神髄に迫る、名講演と実験を図説で~マイケル・ファラデー(原著), 白川英樹(監修), 尾嶋 好美(編集 翻訳), ウィリアム・クルックス(原著) 🕯 🕯 🕯 科学の本の世界に『ロウソクの科学』という歴史的名著があります。 これは、電磁誘導の法則や電気分解の法則などの発見、モーターやブンゼンバーナーの発明、そのほかさまざまな偉業を成し遂げて、科学史上最も影響を及ぼした科学者の一人とも言われている偉人、マイケル・

『進め! なつのロケット団』①~②(他)レビュー

『進め! なつのロケット団』①~② あさりよしとお(著)🚀 ②巻まとめてご紹介です。 ①巻のころから紹介しよう紹介しようと思っていていたんですけどもー。 これ紹介しはじめるとあれもこれもとやたら広がり続ける話題なものでちょっとばかり手間を惜しんでいたら、なんと昨年末に②巻目がでてしまいました。というわけで、重い腰を上げてひょっこりご紹介なのですw なぜって、この本を紹介するときは、まず同じ あさりよしとおさん作の『なつのロケット』を紹介しなくちゃいけないキマリなのです。

『無線と実験』復刻ダイジェスト版 〈1924-1935〉レビュー

『無線と実験』―ラジオ放送開始より電気蓄音機まで〈1924-1935〉「MJ無線と実験」編集部 (編集) 📚 1924年、大正13年に創刊した『無線と実験』(最近は『МJ無線と実験』だそうです。MJD!?)の、創刊から11年分、1924年~1935年の記事のダイジェスト本です。 1924年というからには今から98年前!! ほぼ一世紀前に創刊してたんですね。もう老舗中の老舗雑誌です。 じつは、同じ年に創刊した『子供の科学』もダイジェスト版があり、 ↑こちらで紹介していま

『宇宙~そのひろがりをしろう』レビュー

『宇宙~そのひろがりをしろう』 加古里子 ぶん/え ◇ きょうはとっておき、「宇宙」のレビューです。 絵本ですけどねw A4判超サイズの大判の絵本です。ずいぶん古い本(1978年初版)で、物心つく前から我が家にあり、わけもわからずめくっていたのでだいぶ汚れてしまっていますが、それでも、魅力は変わりません。 これ、驚くべきことに、絵本なのに、科学の本、そして、データの本なのです。 最初のページからしてコレ もしも、ノミが人間サイズだったら? というよく聞くジャ