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らせんの本棚

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SF、ファンタジー、実用書からマンガ、画集、絵本などなど、アトランダムに紹介するレビュー集。神楽坂らせんが読んで「グッ!」と来た本を不定期に紹介していきます。もちろんネタバレはな… もっと読む
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#マンガ感想文

『彼方のアストラ』レビュー

『彼方のアストラ』篠原 健太(著) ◇ 時は西暦2063年、宇宙旅行もあたりまえの時代。高校の班旅行で「惑星キャンプ」に旅立つカナタ、アリエスら9名の少年少女たち、未体験の宇宙旅行に胸躍らせ、初めての別惑星に降り立った彼らの前に、突然、謎の光の球体が現れます。 その球体に飲み込まれた9人は、気が付けば宇宙空間に飛ばされてしまっていました。 さいわい近くに無人の宇宙船を発見した彼らは、なんとかそれに乗り込み難を逃れるのですが、現在位置を確認すると、そこは故郷から5千光年

『ブラッカムの爆撃機』レビュー

『ブラッカムの爆撃機』 ~チャス・マッギルの幽霊 / ぼくを作ったものロバート・アトキンソン・ウェストール (著)/ 宮崎駿 (編) / 金原瑞人 (訳) ◇ イギリスの図書館協会CLIP(Chartered Institute of Library and Information Professionals)から贈られる児童文学の賞「カーネギー賞」を受賞している児童文学作家ロバート・ウェストール(1929-1993)の作品集です。 表題作『ブラッカムの爆撃機』

『こんにちはPython』レビュー

『ゲームセンターあらしと学ぶ プログラミング入門  まんが版 こんにちはPython』 すがや みつる(著/文) ――― ゲームセンターあらしで有名な、すがやみつる先生のコンピュータ学習マンガに『こんにちはマイコン』という名著があります。 ↑こんなの。 なんと1982年に出されたマンガだそうで、当時のマイコン少年(少女?)のバイブルだったそうです。今では学習マンガなんて普通にありますが、当時は学習マンガ自体がめずらしく、その上コンピュータの学習用のマンガなんて他

『寿司 虚空編』レビュー

『寿司 虚空編』 小林 銅蟲 (著) ――― 先日ちょっと触れていたものの、ちゃんとレビューしていなかったわー。ということで、改めてレビューです。 さいきん太ったり痩せたりいそがしそうな小林 銅蟲さんによる巨大数コミック。 もうはっきりいってめちゃくちゃです(褒め言葉) めちゃくちゃスゴイ!w 「このマンガがスゴイ数学編」とかあったら真っ先にノミネートしそうに「スゴイ」です。 もうどうスゴイのかってなかなか解説できないぐらいすごいです。 正直言ってちんぷんか

『まんがでわかる クライオニクス論』レビュー

『まんがでわかる クライオニクス論』  未来を拓く新技術 実用的クライオニクスへの挑戦 橋井明広 (原作), 清永怜信 (監修), 高原玲(漫画) ◇ クライオニクスとは耳慣れない言葉ですが、簡単に言えばSFによく出てくるコールドスリープ技術のこと。恒星間旅行をする宇宙船には必須の技術ですね。 人間の寿命をはるかに超えた時間を冷凍睡眠(冬眠)状態で過ごし、然るべき時に目覚めよう。という技術のことです。その手のSFにごく普通にばりばり使われています。 単純に低温状態