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らせんの本棚

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SF、ファンタジー、実用書からマンガ、画集、絵本などなど、アトランダムに紹介するレビュー集。神楽坂らせんが読んで「グッ!」と来た本を不定期に紹介していきます。もちろんネタバレはな… もっと読む
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2022年5月の記事一覧

『人類冬眠計画』レビュー

『人類冬眠計画』生死のはざまに踏み込む 砂川玄志郎(著) 📚 きました、人工冬眠! ワタクシ、前々から↓ このあたりでおわかりのように人工冬眠には興味シンシンなわけです。 岩波科学ライブラリーから『人類冬眠計画』なんて強烈なタイトルの本が出たら買わないわけないじゃないですか! というわけで早速読んでみました!! ◇◇◇ 著者の砂川玄志郎さんは小児科医の先生。 重症の子供たちを治療するための、麻酔の技術や麻酔して搬送する技術は、それぞれにとても高度で困難なのだそうです

『脳は世界をどう見ているのか』レビュー

『脳は世界をどう見ているのか』 知能の謎を解く「1000の脳」理論ジェフ・ホーキンス(著) / 大田 直子(翻訳) 📚 2004年に書かれた『考える脳 考えるコンピューター』 あれから17年。 ジェフ・ホーキンスさんが、ご自身のライフワーク『知能』研究の最新成果をひっさげて帰ってきました。以下、レビュー半分、ワタクシのテキトー理解メモ半分でお送りしますw 前作同様、脳の新皮質が知能のカギなのですが、さらなる研究の結果、3つの新発見があったそうです。 3つの新発見

『考える脳 考えるコンピューター』レビュー

『考える脳 考えるコンピューター』ジェフ・ホーキンス / サンドラ・ブレイクスリー (著)/ 伊藤 文英(訳) ◇ 著者は、スマホが生まれる前、Palm(パームパイロット)というモバイルコンピュータを生み出した、ハンドヘルドコンピュータの父と呼ばれる方です。 氏はもともと、知能の仕組みを解明したいと、人間の『脳』がどう働いているかについての研究をしたかったのですが、当時コンピュータサイエンスの世界は生体の脳の研究なぞよりも、どうやって人工知能を造り出すかといった方向を志

『われらはレギオン4』レビュー

『われらはレギオン4』上・下 驚異のシリンダー世界 デニス・E・テイラー(著)/金子浩(訳)📚 ↑の1・2・3の続き、第四巻。です。今回は上下巻の二冊構成! 📚 宇宙探査機集合体としてよみがえり、光電子コア・マトリクスのコンピュータ頭脳に生まれ変わったボブたち(複数形)。 タイトルの『われらはレギオン』の通り、彼らは集合体。もともとのオリジナル・ボブの複製たちです。 銀河に広がっていくボブのネットワークは半径100光年におよび、その集合体を指してボブの宇宙と自称していま