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元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜㊳

しかし、
「大丈夫ですよ……私がついているのです。絶対に悪い人達は通しませんよ!
だって貴方に救われたこの命ですもの……。恩を返させて下さい……」
なんてことを言ってくれるものだから俺の胸はドキッとなってしまい……。
その後で俺達3人は自宅に足を踏み入れる事となった。
玄関ホールに入るなりいきなり誰かに襲撃される事となるのであるが
俺はすかさず相手の後ろに回り込む事で無力化することに成功した。
俺達の敵になる存在がこの程度の強さの訳が無いと考え警戒心を強めた状態で
中に踏み込んだ訳だが中から出て来たのは何やらメイドのような服装をした女性が現れたのであった。
「ユウト様とエルミアお嬢様に危害を加えようという輩は、私、リーアと申します。
エルミアお姉ちゃんと私の妻を奪おうとしている貴方を許さない。覚悟なさい。貴方の命を貰います……」
などという宣戦布告を受け取ることとなった俺だったが、俺は、余裕の態度を見せつつ。こんな事を口にする。
「俺は、確かに貴方からエルミアを奪った。
しかし貴方に俺の妻は渡さない……」
などと口にした後に、俺は相手に攻撃する事を宣告するのだけれど、
俺はそんな事を言っている中で俺は相手の能力値を分析した上で、
勝てる見込みがあると計算していたのだった。
「さて。そっちから仕掛けて来たのであれば仕方がないか……」
そして、戦いは始まり、まず俺は、相手を油断させる為に、
わざと手を抜き戦っていたがそんな俺の態度を見透かされたのか分からないが
突如と襲い掛かってくる彼女の攻撃は予想以上に素早く俺の急所を狙って放たれたものであったため、
慌てて対処しようとする俺……。
なんとか回避したものの、ギリギリの状況になってしまった為に一旦、体勢を整える必要が出てくると、
今度は彼女が俺に不意打ちを仕掛けて来て俺を気絶させようとしてくる訳で
俺もその攻撃を何とか避けることが出来たのだが、流石に手加減してはいられなくなっていくのを感じる。
俺はこのタイミングだと思い全力で応対することを決意した。
「さあかかっておいで。ただし死ぬのはこの後にするんだよ!」
そんな言葉を発しながら向かってきた相手に対し俺も剣を構え迎撃の姿勢を取るのだけれど
次の瞬間には激しい攻防戦が始まったのだ……。
……そんなこんながあって結果だけを言ってしまうならば俺の勝利で終わったということになるのだが……。
そんな事を考えている間の出来事に……エルミアも必死に援護しようとしていたのだが
相手が早すぎる為に俺の元に辿り着くことも出来なかったみたいだった……悔しそうな顔をしながら
床に膝をつく事になったかもなぁ……。
ま……それはさておき……。
……そして勝負が終わると同時に、意識を失ってしまったようだ……意識を失った後は
どうなったんだったけ……あれ……。確か……意識を失っていた時のことを思い出そうとしたその時だった……。
意識がはっきりとし始めた途端……エルミア……。愛して……早く抱いてあげたい……!
そんな考えだけが頭に浮かび上がり始める……。……そんなことを頭の中で妄想しながら悶々としていく……。
ああ……エルミアに会いに行きたいという想いに駆られてしまうが今は我慢をしよう……。
そんなことを頭で考えたのだった……そんな時だ……扉の向こう側に
人の気配を感じたため様子を見に部屋を出た……。
そして廊下に出ると見知った人物に出くわしたので挨拶を行うことにしたのだが……そこにいた人こそが
……俺を転生させた神様だったんだ……。
129.
そう……その神の名はラデスと名乗る男であった。
彼はこんな言葉を漏らし始める……。どうやらはぐれ者のようであり……。
そんな彼に話を聞くことにする……。彼の口から飛び出した驚愕の話。
その真実を知り……思わず唖然としてしまうがそれと同時に……とある決心を固める。
そんな会話が終わる頃に……エルミアは起きてきて皆は大広間に向かうことになり
そこでエルミアも交えて食事の準備を始めたのだ。
その前にアレンさんにも声を掛けたのだがやはり返事はなく仕方なく準備に取り掛かったんだ。
そんなこんなで用意ができたところで早速食事を始めたのだがその際に……アレンさんが
いない事に違和感を覚える。
もしかすると何かあるかもしれないと考えたためにそのことについて探りを入れようとしたのだ。
「あのぉ~。アレンさんはいないんですね……。
ところで、ここ最近で変わった出来事はなかったでしょうか?
例えば魔物達が活発化しただとか……」
と尋ねると意外な回答が得られる。
そして俺はその内容を聞き驚くことになるんだ。
なんとその異変はついさっき発生したものだったからだ!
それを知った俺はすぐにでも村から避難する必要があると思い立ち、すぐさま行動に移した……。
しかし、村の住人たちはこの村に愛着を持っているようでこの村の平和を守りたいとの思いから
戦うつもりであった為に説得を試みたものの聞き入れてもらえずにそのまま置いて行くことになってしまう……。
ま……。後々どうにかする方法はあるので心配は無用だ!
今はそれよりも目の前の問題に集中しなければならない。
何故、この村は狙われているか?
「一体誰なのか……そいつの目的がわからないな。
しかし、この世界にはこんな辺なところにこんな森が存在していると言う事実は知らなかったんだが……。
そもそも、なんの為の城造り……かが疑問になって来るんだよね」
俺は、独りごとをつぶやくと更に考察を進める。
そういえば以前、魔導兵器の設計図にこんな事が書いてあった。
"城の周囲に強力な魔力を発する物体を設置せよ"って感じの内容のものなんだよな。
もしかしたら何か関係があるんじゃないだろうかと疑ってみる俺。
「よし……決めた。調べに行くとするか」
俺はそう言い立ち上がる。
そして歩き出したのだが
「ちょっと待って。どこへ行く気なの!? まさか本当に……! 危険だよ! ユウト……。
私は……もうユウトがいなくなるのはいやなの……! 行かないで……ユウト……!」
俺が立ち上がって外に出ようとすると、それを制止しに近づいてきてくるエルミア。
そして泣き出すと同時に抱き着いてきてしまう。
(くっ……。こいつも俺と同じ状況でこいつも辛い目に会っているんだ。
だからせめてこいつも連れ出してあげないと)
「ごめんエルミア……。
お前を置いて行くことは出来そうにもない。
お前までいなくなったらと思うと不安でならない。
ただお前を連れ出しに行った方がお前のためでもあると思ったから行かせてもらうだけだ。
130.
俺は絶対に戻って来られるようにする。安心してくれ!」
「そんな……。
嫌……。離れない。私が守るから! 私を連れて行って……」
と懇願する彼女。しかし、そんな彼女を抱きしめ頭を優しく撫でる俺……。
そうして彼女を慰めながら決意を固くしていった。
(やっぱりこの子は俺と一緒で孤独を感じていたんだよ。
だからこそ俺にこんな行動を起こさせてしまうほどの依存に近い感情を持ってしまっているんだよ……。
それにエルミアだけを残していけない気持ちは強い。
「じゃあそろそろ出発しないとだ……。また今度会いに来る……」
俺はエルミアから離れ荷物をまとめに自室に戻り準備を進めると急いで出ていくことになったのである。
そして再び森の中に入り込む俺……。ただ今いるこの場所の正確な場所がわかっているわけでもない。
そんな訳である為にあてずっぽうに突き進んでいくわけだがそんなときだ……。
前方の森の方角から妙なものが姿を現し始めた。
それを察知し身構えると
「これは……いったい……。この世界の人間達は何を考えいるのだろうか……」
そして俺は……それに向かって話しかけてみることにしたのだ。
そんな訳で現れたものは全身に鎧を着た人間であった。
しかし兜をつけていないために正体を晒しており、しかもその面影はどこか見覚えがある気がしたのである。
それを受けて、ついそんな声を発さずにはいられない俺……。
ただ、そんなことを行ったことで、俺を睨みつけると俺に飛びかかろうとする謎の戦士。
それを何とか抑えたあと、落ちついた様子を見せ始め語りかけてきたのだ。
そんな訳でこの人間は、俺のことを知っており、俺は自分の名前を告げる……。
ただ、相手の方からは、
「そうですか。貴方の名前などに興味はありませんよ。私の目的はあくまで、
エルミア様を連れて行こうとしている奴ですの」
と答える。
俺としてはこのままでは話が先に進まないと判断し、事情を説明するように促すこととしたのであった。
その結果として俺はとんちんかんなことを口にしてしまったようである。
俺は彼女の言う通りのことをしようとしてしまっていたのだ……。
「エルミアの居場所を知っていたとしても貴方は絶対に教えはしないはずだ。
だから貴方に聞くよりエルミアから直接話を聞いた方がいいと判断した。貴方が知らないならそれでいい。
邪魔をするようなら力ずくでどかせてもらいますが……」
「貴方は何もわかっておりません……。そんな事をすれば私達に敵対したという事になるという事を……。
しかし……。どうしても私達の願いに協力しないというのであれば仕方がないでしょう!
私一人でこの場はなんとかするしかないみたいですね。この勇者エデンの力をもって貴方を倒させて頂ます。
さあ覚悟をしてもらいましょう……」
と言い放つと剣を構え俺に向かい突っ込んで来た彼女……。俺もその攻撃を受け止める。
俺はそんな時だった。
「危ねえぞあんた。ここは俺が引き受けよう。俺が時間を稼いでやる。その間になんとかするといい。
早く行きたまえ」
と言ってくれた者がいた。
そしてそれは、あの時のおっさんだったのである。
その人は背中の弓を構えるなり矢を発射。
それが彼女の腹に命中して怯ませることに成功した。
彼女は少しよろめくも体制を立て直すとこちらに向けて攻撃を仕掛けて来て
俺はなんとか避ける事に成功したのだが、その際、彼女が持っていた盾に
ぶつかり俺の身体に痛みが走ると共に俺は後方に吹き飛ばされたのであった。
その後しばらく俺と彼女の一騎打ちが始まる。

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