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元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜⑫

「じゃあ俺はこれで」
と言ってそそくさとこの場を離れようとすると、
いきなり背後から首根っこを引っ張られる感覚を覚えたので俺は思わず驚き悲鳴をあげそうになると、
後ろを振り向き俺の首を掴んだ犯人に文句を言うために、勢い良く振り返ると
同時に相手に向かって怒鳴ったのだが俺の怒りは
「おーほっほ。
よく見なくても良い顔しているじゃないの」
という相手の笑い声で消え去ってしまった。
その人物とは、この国の第一王女様で有り、金髪ツインテールと紫色の瞳が特徴的な。
アリエル・レヴェナント。年齢16歳。容姿は非常に整っていて。
出る所はしっかりと出て引っ込んでいるところはきちんと出ているという理想的な体系の持ち主であり
性格はとても活発で好奇心旺盛でおてんば姫として有名なお嬢様なので、
俺としては、関わり合いたくないタイプの一人でもある。
この世界で最強の種族とされている、竜種。その中でも最高位に位置しているとされる神格を持った存在である。
「貴方はこれから私の専属奴隷となる運命なのですから、諦めて私に着いてくる事です。
拒否権は無いのですから 諦めて受け入れて下さいませ。
それと、私の言うことはしっかり聞いてもらいます。
貴方の今後の行動について私の指示に従って頂きます。
もし私の命令を無視するという事があれば、貴方の命は無くなりますから覚悟しておいて下さいね?」
などと、恐ろしいことを言うものだから俺は反論できずにいる。
すると、
「おやっ。どうされました? 貴方がそんな怯え切ったような目をされるのは珍しいですよ。
貴方のそんな姿を見るのは初めてかもしれませんねぇ」
俺は必死な抵抗を試みるも、結局俺は彼女に従うしかなかった。
それから俺は彼女によって連れ出される事になる。
俺はまだ死にたくなかったからだ。
そう言えばこの前、俺の元に来た時に何かを言っていたはずだと思いだし俺は、
その時に何を言ったのかを尋ねると彼女は少しだけ照れながら答えてくれたのだ。
どうやら俺の作った料理を気に入ったとか何とか言ってたので俺は内心かなり動揺していたので
どうやら俺の手は震えていたようで、その様子を見ていた彼女は
「大丈夫ですか? 具合が優れないようですね。今すぐに部屋を用意してもらいましょうか?」
と言いながら手を差し伸べてくる。
その行為があまりにも綺麗過ぎてしまい 思わず息を飲んでいると、
「本当に心配していますので早く元気になってくださいね?」
と言われたので、俺が返事をしようとした時だ。
突然の衝撃と共に建物が揺れ動くのを感じていると外から爆発音が響き渡ってきたのである。
俺達は慌てて外に出てみるとそこではとんでもない数の魔物に襲われており
俺の村を荒らしまわっていようだったので急いで対処しようとしたが、
それよりも先に彼女、いや他の皆の方が早かったのである。
それから数分後。
36.
俺達の出番は全くなかったのだけれど終わった後にその辺を探索する事になると
彼女の姿が忽然と姿を眩ましていたので俺は不安になるばかりだったが、
その次の日に彼女が戻ってきたので俺が話しかけると何故か俺は怒られてしまったのだ。
俺の質問に対して、彼女は何かを言いかけて止めていた。
俺がしつこく尋ねようとしたその時だ。
突然彼女の体が俺に飛び掛ってきて抱き付いてきたので
俺は一体どうしたのかを訊ねるとそれに対する彼女の返答は俺の理解の範疇を越えてしまうものであった。
俺は彼女としばらく会話を交わした後で彼女が眠りにつくのを待ってからその場を離れると
先程から俺のことを見ている謎の視線に対して警戒しながら歩いていたのだった。
翌朝になってから俺は朝食を食べる為に家に帰る事にしたのだけれどもその際には
もう既にルリちゃんは家に帰って来ていて一緒に食事を取っていたのである。
それから俺は食事をした後には今日一日どうしようかと考えていると俺は
彼女の姉であるルリルリスと言う女性が昨晩俺に向けて発していた言葉の意味を考えていた。
それから数時間後になってからは、彼女の姉から呼び止められて
俺は話を聞こうと思ったからこそ応じることにした。
そして俺は、彼女に手を掴まれてから ある場所に連れられて行った。
そこは彼女が普段暮らしていると言う屋敷の一室に連れてこられたのだ。
そして、そこには、二人のメイド服の美人と、一人の使用人の老人が待機しており、
彼らはどうもこの家の家事を任されているという。そして彼女から、
「私は、仕事が有るので暫くの間留守にすると思いますので、その間 ここで貴方には過ごして貰います。
もしも何かありましたならば、そこに控えさせている二人に相談してくださらないかしら?
彼女たちはこの国でも有数の実力者なのよ?
貴方を害そうとするものは私が居ない間に近付く事は出来ないはずよ?
まぁ万が一のことがあった時には頼らせていただきますので。
それではまた。
ご機嫌麗しゅう……では失礼致しますね」
とそう言い残して、彼女はどこかへ行ってしまい俺だけが残されたのだ。
そしてその後から俺は風呂に入ろうとした時に突然誰かに押し倒されたので俺は驚いてしまう。
その声の正体はすぐに判明してしまった。
なんと、そこで押し倒されていたのは何と彼女、そう俺を押し倒した張本人こそが
彼女の姉の方の人物であったのだ。
しかもその女性は彼女の実の姉だったのだと俺はその時に初めて知ったのだ。
「うふ、やっと、私を見て下さりましてね。
嬉しい限りでございます。
貴男様に、どうしてもお願いがあってここまでやって参りました。
私の妹と付き合ってはくれぬかとどうか、よろしく願いたいと思っておりまして、
私からの気持ちでこうして このような事をさせてもらっている次第であります。
私共一族は昔から代々続く吸血鬼の家系にて、私めは次女という立場にあり、
吸血鬼の中でも特別に力が強いと一族の者からは言われてきていましたので、
だからこそこの地位に居るわけなんです。
私としてもいずれは父上の跡を継いで王となって民の為に尽くすつもりでいましたが、
妹の存在が邪魔になってしまって、妹の方は吸血鬼の血とダークエルフの母の両方が合わさり最強と言われる
吸血龍種の力が覚醒する前から異常なまでの能力を有していた。それ故なのか。
彼女は幼い頃から周りの人間に恐怖を与える存在となり果ててしまうほど危険な子なのよ。
でもそれはあくまで表向きの話で本当はとても純粋で優しい子に育ってくれていた。だからね。
彼女のことを守ってくれる人がいればきっと幸せになって欲しいと思っているのよ。だけどね、
彼女のことを好きになってしまう人達が増えてきてね。
だから、あの子が好きな人に巡り合えることが出来るのであればそれが一番良いんじゃないかと、思っているわ。
それに彼女は、まだ幼いけどその容姿からすれば、かなりの人気者に育つことは間違いが無いわよ。
そして何よりも彼女が持つ特殊な体質のせいで多くの男性が彼女に魅了されてしまうという。
だけど安心して欲しいわ。あの子の本命はただ一人しか決まっていないわよ。だからあの子を頼むわよ?
もしあの娘を傷つけるような事があり、それが許せないと感じるなら。
それはそれで、あの子を守れるくらいに強くなることが大事なことよ。
さぁ、どうなさいまして? 貴方のお気持ちを是非ともお聞かせ願えないかしらとっても気になられるのよ。
さっきからずっと、そうしているだけで何も仰ろうとしない。まるで小動物の様ね」
と、そこまで喋っている途中で俺は我慢が出来ず彼女の話を止めさせたのであった。
すると、俺にキスをして俺の首筋から出てきたのは牙ではなく血のように真っ赤で
鮮やかな色をしている液体であった。
それを舐めた事で彼女の瞳が紅く光輝くと俺を見つめてくる。
彼女の口から俺の首から出てくる血液と同じ色の液が垂れ始めてきた所で俺は彼女に
離れて欲しいと言ったがそれでも離そうとしなかった。
俺は必死に抵抗するが無駄に終わり俺は遂には彼女の唾液まで飲むことになってしまい、
ようやく離れたのだが、どうやらそれは俺の中に入っていったらしく。
37.
「これで、貴方は正式に私の物となった訳ですので、今後、私に歯向かう事だけは
許されないということをしっかりと覚えておいて下さいね。私達にとっての愛はそういうモノなのです。
決して裏切ることは許さない。
もしそんなことになった場合貴方の命は無いものと思いなさい」
と凄みのある声で俺に迫って来たので俺はつい気圧されてしまった。
それからしばらくの間、俺は何もすることがないまま暇を潰していたが、ある日。
俺は外に出た方が良いかもしれないと考えて外に出てみた。
だが、どうも何かがおかしい気がしてならないが特に変わったところは無いようだ。
なので俺はそのまま帰る事にしたのであった。
俺はいつも通りに外に出ると畑に水を撒いて野菜や薬草の成長促進を行ったあとで
村の周辺を散歩してから帰宅すると自宅の前で一人の少女の姿を見つけることが出来た。
どうやらいつの間にか仲良くなったのか。
ルリと楽しげに会話をしていたので俺はそっと気付かれないように
背後に回って様子を見ていたがどうやら二人で追いかけっこをしながら遊んでいるらしい。
その様子を微笑ましく思いながらも見守る俺だったが不意に俺の存在に気付いたらしい彼女達が
笑顔でこちらに手を振り出したので俺は仕方がなく彼女達の所へ向かうと二人は嬉しさのあまり
勢い良く飛び付いてきたがなんとか受け止めることに成功した。
「ねぇねぇ。今度、私と一緒にデートしてくれないかな?」
と唐突に言ってきたので俺は一瞬だけ戸惑ってしまったがすぐに返事を返した。
「もちろん構わないぞ。じゃあ、今度の休みの日に一緒に出かけるか?」
と俺が言うと彼女は元気よく
「うん!」
と返してくれた。
その返事を聞いた俺は心の中で喜びながら ルリの頭を撫でていると
彼女は目を細めて気持ち良さそうな表情を浮かべながら俺の手に甘えてくる。
そんな彼女を見ていると心が癒されていくのを感じながら俺はルリを優しく抱きしめながら
彼女の体温を感じながら幸せな時間を過ごすのだった。
「大好きだよ。これからもずーっと一緒にいようね。約束だよ」
と、ルリが言ったので俺は彼女の体を持ち上げながら
彼女の頬に口づけをするとルリは顔を赤く染めながら俺のことを睨んでくるが
俺は彼女の視線から逃げるようにしてその場を後にした。
それからしばらく経ってから俺はルリと買い物に出掛ける事になった。
どうせならついでに服を買ってしまおうという話になり服屋に向かう。
「これなんか似合うと思うんだけどどうかな? 試着してみても良い? 」
と、俺に向かって服を見せてくれるルリに対して俺は、 彼女が選んだ服を着てみる事にした。
俺が着替え終わるとルリは俺の姿をまじまじと見つめてから、
「やっぱり。思った通り。その服とっても似合っているよ。格好いい。素敵。
本当に惚れちゃう。うぅ~。もう、駄目。好き。好き好き。大好きなんだよ。どうしよう」

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