興味の幅を広げたいと思っています。
らるです。
今日は君主論の本文に入っていきます…が
実は、第1~11章というのは
以前にも紹介した通り
「国の分類とその征服・維持の手段」(第一~十一章)
が書かれているもので
正直なところ、参考になる部分は後半と比べ
少ないと感じました。
(私たちが国を作るわけではありませんからね)
なので、その中で
面白いと思ったポイントだけ
紹介します。
『残酷さ』の使い方
上に立つ人は
時には厳しい決断をして
ある種の加害行為をしなければなりません。
その時のやり方についてポイントを
書いてくれています。
・加害行為は一気にやる
・日々蒸し返さない
・逆に、恩恵は小出しにやる
これは、人間の性質をうまく使っているなぁ…と
思いました。
人は、繰り返されたことは覚えますが
一度だけ…となると、すぐに忘れます。
ですから、
キツイことは一発で
良いことは小出しにずっと…と
やっていけば、良い印象が結局残る
…というわけですね。
落合監督の姿が重なった
余談ですが、最近、こんな本を
読んでいました。
中日黄金期を築いた
落合監督の本です。
今日紹介した「残酷さ」の使い方を読んだとき
この話を連想しました。
落合監督は、就任初年度は現有戦力を
そのまま使って優勝しました。
ふつうは、優勝という結果を残したわけですから
あまり人は動かさないのが普通…なのですが
大量の選手やコーチ、さらには
ふつうは首を切らない球団職員まで切った
…という話です。
これは、要は「使えない」「信用できない」と
思ったメンバーを容赦なく切り捨てた
という話です。
まさに「加害行為」を「一気に」やり
自分が「君主」としてやっていくための
チームを作り上げた
といえるのではないでしょうか。
さらに、「君主論」の後半で語られる
君主の資質に挙げられる特徴
・冷酷である
・愛されるより恐れられる存在
・初志貫徹
・決断力がある
・実績を残し続ける
…といったものも兼ね備えていて
「君主論的リーダー」っぽいなぁ、と
強く感じました。
こんな風に、古典の話が
現代につながってくると
面白味が出てきますね!