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大規模な宗教はなぜ発生したのか?【宗教の起源⑳第八章①】

こんにちは、らるです。

「宗教の起源」の紹介記事も
ついに20本目になりました。

後半も興味深い内容が多くて
面白いので、引き続き
よろしくお願いします!

今日は、教義宗教…つまり
キリスト教、イスラム教のような
今主流の大規模な宗教が誕生した背景

ついてです。


狩猟採集⇒都市型の生活へ

人間の大きな変化と言えば

狩りをして暮らす狩猟採集型の生活から
農業を始めて定住するようになった

という点が挙げられます。

これは、集落が一定の規模になってから
村で生活をするために農業を始めた
…ということなのですが

ここで一つポイントになるのが

なぜ、集落を一定の規模にする必要があったのか?

という点です。

この答えは
「侵略者からの防衛」です。

身を守るために、集まる必要があった
というわけですね。

何となく、農耕で暮らす…なんていうと
ほのぼののとした平穏な暮らしの
イメージが出てきてしまいますが
実際には全くそんなことはなかったらしく

ヨーロッパ地域の多くで
「虐殺」の跡がみつかっています。

一例としてクロウ・クリークの虐殺があり
これは、中央平原民族のカドー族が皆殺しに
された話で、486体の死体が見つかり
その死体は頭皮をはがされ
肘から先と、舌が戦利品として切り取られていた
んだそうです。

まさに虐殺ですね…

「大きな集団として集まっていないと
 侵略に耐えられず殺される」

というわけですから、
それは、集まるしかないですよね。


人が集まると問題になるのは…

しかし、大規模に人が集まると
今度は、集団内でのストレスが問題になります。

この時代には、集団内の暴力で亡くなる人も
数多かったらしく

殺されないために集まっているのに
集まったせいで死んでしまう

なんてことが珍しくなかったようです。

集まらないと殺される
集まりすぎると、これもまた
殺されかねないので分裂したくなる

そんなときに必要なのが
絆を作る手段です。

踊りや宴会といったものもそうですし

教義宗教…すなわち

明確な儀式
正式な礼拝所
宗教専門職を持つ

こんな、今の宗教に近いような
しっかりと形づくられた宗教によって
人の絆をキープする必要があった
というわけなんですね。

教義宗教は、集団の規模のキープが
死活問題だったからこそ
生まれてきたものだった

…というわけです。

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