「Live2Dの教科書」読みました

昨日発売された、株式会社サイドランチ、Crico株式会社 癸のずみ 共著
株式会社Live2D 監修「Live2Dの教科書 静止画イラストからつくる本格アニメーション」を読んだので、感想を書きたいと思います。

所感としてはLive2Dを触り始めた人~仕事として頑張りたい人向けの本って感じでした。


初歩編・基礎編・応用編があって、基礎編までで3分の2くらいボリュームがあります。
基礎編はLive2Dに慣れてる人なら読み飛ばしていいくらいの説明だけど、
Vtuberでハマって触り始めた人とかは、恐らくポリゴンの手動うちとか基礎の部分知らないだろうから、目とか口とかでそれぞれポリゴンの打ち方の図が載ってたので、一読の価値があると思う。

ただ、基礎編のお手本となっているモデルのクオリティがかなり微妙なので、作り方の流れや理論は学べるけど、モデルを手本にするのは良くないと思いました。(Live2D社監修らしいけど、内容の整合性だけでモデルのクオリティ部分での監修はしてないのかな?と感じました)

応用編はゲーム向けのキャラクター立ち絵のモデル・戦闘ゲーム向けのモンスターのモデル・Facerig用のモデル・Cubism4の新機能を使ったモデルといくつかのケースがあって、かなり実務に近い内容になっており、これからLive2Dを使った仕事をしたいという人にとってはかなり参考になるかなと思いました。

ただ、Facerigの部分はかなりとってつけた感があって、一度Vtuberを作った人ならだいたいは知っている基礎的な情報で、サンプルのモデルも簡素的なので、もっとクオリティの高いVtuber用モデルを作りたい!という人には特に良い情報は載ってないと思います。

Cubism4の機能を使ったモデルの部分は、制作の流れで新機能を使っていくという実践に近い形なので自分的には一番参考になりました。(アートパスなどは使い時がいまいちわかりませんが)
モデルデータはアニメーションで使わないパラメータが破綻したまま放置されている等、サンプルとして載せるには粗が多いので、Cubism4の機能使ってるし制作時間が足りなくて急いで作った感があります。

総評として、Live2Dを触り始めた人にとっては、基礎編がとても役に立ちますし、ある程度慣れてて仕事をこれからしたい人にとっては、応用編がとても参考になると思いました。
私は、実務の経験もそれなりにあるので、もっと深い部分での表現や演出に特化した内容の本ではないのでそこまで私にとって良い本ではなかったのですが、サンプルモデルが5つくらいあって人の制作したモデルとモーションのデータの中身を見られるところはうまみでした。

ちなみに私もLive2Dのメイキング同人本を出しているので、これから学びたい人なんかはおススメです(隙のない宣伝)

「Live2Dの教科書」と銘打っているだけあり、今回は広い層向けの本って感じでしたが、今度は例えばVtuber向けに特化した本であったり、グルーやアートパスの使用例を一生説明しているようなコアなTips本など期待しています。



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