見出し画像

産科医の診療報酬詐欺「事実なら信頼失墜」 沖縄県医師会が陳謝 患者の転院対応の記事を読んで

・はじめに

少し前になりますが、掲題の記事が出ました。
ご覧になられた方はいらっしゃいますでしょうか?

見た時に、あまり気持ちのいいものではないのですが、
今回はこの記事を見て思うことを書かせていただきたいと思います。

・記事の内容

記事の内容としては、下記の通りになります。
「この事件は3年前沖縄市美里にあるあいレディースクリニックの院長・北條英史(52)容疑者が自然分娩にも関わらず帝王切開手術で出産したかのように装い、診療報酬およそ82万円を騙し取った詐欺の疑いで20日逮捕されたものです。
クリニックの元職員はこうした架空請求が北條院長の指示で少なくとも5年前から横行していたと証言しました。」
FNNプライムオンライン様より抜粋

やはり不正請求という部分で、
慢性的に行われていたということになります。

また、不正請求を行えば、自動的にカルテの改ざん
行われます。
そうしないと、記録の不一致も生じますし、
電子カルテの場合には、
記録からレセプト請求まで一つのシステムになっているため
やらなければ請求はできません。

・その他の記事等

実はこの手の話は、業界にいるとよくきな臭い話を聞きます。
ネットで検索をしていてもいくらでも出てきます。

実は、ニュースに出てなくても、同様の事件はごろごろしています。
表に出る内容もあれば出ないものもありますが、
ある場所では、絶対に出るところがあります。
それが、医道審議会です。
説明は下記に乗せておきますが、
大体、年3回ほど行政処分の可否を問う審議会が開催され、
免許の停止やはく奪等を審議されます。

ちなみに、これは、厚生労働省で開かれており、
結果は公表されていますが、名前については、個人情報の関係から
記載がありません。

薬剤師についても、実は同様で、薬剤師も年1回ほど開かれています。

見ていただければわかりますが、一度免許はく奪をされると、
再申請してもほとんどが通りません。
はく奪されるということは、医療業界に戻るのは難しいかと思います。

・現状

保険に対する問題として、出来高払い制度が影響しています。
医療サービスをした分だけ保険請求できるというところが
ポイントになります。
良質の医療サービスをある程度平等に患者さんが受け取ることが
できるというメリット
がありながら、
コストがかかるというディメリットがあるのが、
日本の医療制度の特徴かもしれません。

自分が、現場にいた時から、この保険に関するきな臭いうわさは、
腐るほどありました。

例えば、
病院と薬局が結託をして、保険証を使って、
処方箋を出して対応するなんてこともざらでした。
病院は、診察費(受付料・検査費・院外処方せん発行料等)を
獲得し、薬局も薬剤料や技術料を取るようなものでした。
もちろん原価がかかってないので丸儲けな感じでした。

あとは、病院でしていない検査をのせるなどもありました。

この手の話は、病院・薬局に限った話ではありません。
一言でいえば、歯科や接骨など保険を使えるところなら
どこでも起こりえる話です。

よく、保険証を貸してほしいなんて話も合ったぐらいです。
知人だと頼まれて良かれと思い、
貸していた人も少なくないのではないでしょうか。

知人関係だと、医療にかかると場所によっては、
知人価格で払わなくていいなんてところもあったぐらいです。
その代わり定期的に保険証を貸してほしいなんていうことも
握ったりすることもあったようです。

診察がぶつかったり違和感がなければ、保険請求すれば、
何もせずにお金が入ってしまうという、制度の穴があります。

もちろん、今では内部通報などもあるため、
最終的にばれることも多々ありますが、
一部では、うまくやれば、売上だけできることも、可能です。
残念ながら、こういったことは避けられない闇の部分かと
思います。

・個人的な意見

いつもながら思うのですが、
こうならないようにしっかり経営をすべきな感じです。
結局、やることをやらずして、
楽して稼ごうとするところから経営が破綻している医療機関が
多いと思います。

最近、業界内で話が出ているのがネットの評判」です。
昔は、知人からの口コミのみでしたが、
最近は、EPARKGoogle マップYahoo!ロケーションなど
多くのサイトから医療機関の情報を得ることができます。
もう、Amazonやぐるなび、ホットペッパーなどと同じ感覚です。
消費者(患者さん)も医療機関を判断して受診する時代に来ています。

ただ、星の数が多すぎてもガセっぽいでしょうし、
少なすぎても行きたいとは思えませんよね。

もちろん、医療サービスは商売ではない
とよく言われる方も多いでしょうが、
医療機関を維持するのにやはり売り上げは大事です。

顧客のニーズ等を考えながら医療サービスを提供してほしいな
といつもながら強く思います。

・最後に

やはり、こういった怪しいことに手を出した医療機関は、
遅かれ早かれ社会的制裁を受けます。
元々売り上げが悪いということは、様々な要因があります。
立地であったり、対応であったり、さまざまです。

それをテコ入れせず、こすずるい対応でごまかそうとしても、
所詮、ドーピングのようなものなので、
継続的に事業を行うことができません。

どの仕事もそうかと思いますが、
ユーザーファースト
を忘れずに仕事をしていってほしいものです。

本日もお読みいただきありがとうございました。






もしよろしければサポートしていただけると幸いです。 いただいたサポート費は、活動費に充てて、 記事などで還元したいと思います。