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運命と私80( 自己対話)

昨日、江藤に抱きしめられた時に、
私はうれしいと思ってしまった。

私はまだ江藤のことが好きみたいだ。

最近は祐一のことがよくわからない、
つじつまの合わない話しが多く、
私の気持ちは少しづつ祐一から離れていた。

でもまた江藤と付き合うなんてあり得ない、
また不倫関係には戻りたくない。

洗濯が終わりベランダで洗濯を干す。

日差しが暖かい。

「平和だな。」
私は空を見上げて独り言を言った。


私は石油ストーブのホコリを拭いて、
「また冬にお願いね。」
そう言って押し入れの奥にしまった。

「また冬に・・・」

去年の冬、ストーブを出した時は、
世界の色がすべてくすんで見えてしまうほど、
気分が沈んでいた。

ストーブをしまう時も、
また違う悩みで気分が沈んでいた。


「祐一と別れたほうがいいのかな?」

「でも次に出来た彼氏が、
最悪な男だったらどうするの?
っていうか彼氏出来るの?
もう30歳過ぎたよ!」

「祐一がよくわからなくて・・・」

「江藤に気持ちが傾いているのは、
祐一がいけないの?」

「そんなことないよ・・・」

私は押し入れの前で自分と話しをしながら、
ウツラウツラしていると、
もう4時過ぎだった。

私は部屋を片付けて、
洗濯をしまうと、
祐一と会う準備を始めた。


つづく




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