運命と私110( ジョナサン)
私を見ると祐一は走り寄って来て、
私を抱きしめた。
「無事でよかった!」
祐一を突き放した。
「離して!」
「とりあえず家に入って話そう。」
本当は話なんてしたくなかった、
でも祐一は私の家に入って来た。
「ごめん。」
祐一は謝った。
「嫌な思いさせたよね、
でもあの子とはなんにもないんだ!」
「私が行かなかったら、
あの子と寝てたでしょ!」
「そんなことしないよ。」
「嘘つき!」
少しの沈黙のあと。
祐一が口を開いた。
「今からドライブに行こう!」
「えっ?今から?何言ってるの?」
「オレたちもっと話し合ったほうがいいと思う。
車の中のほうが話しやすいだろ。」
時計を見ると、
もう11時近かった。
明日仕事だけど・・・
こんな気持のまま会社には行けない。
「わかった、
私も話したいと思ってたから。」
私たちは車に乗って出発した。
首都高速を走り、東名高速に入った。
話そうと言いながら、
私たちは無言だった。
お互い何から話したらいいのかわからなくて、
頭の中で話したいことを整理していた。
流れる音楽だけが虚しく響いていた。
夜の首都高のオレンジの光が綺麗だった。
次から次に変わる景色を見ているうちに、
私はうとうとして来た、
旅行と浮気事件で疲れがピークになっていたのだ。
そして私は眠りに落ちてしまった。
そして目が覚めると、
空が明るくなっていた。
運転席を見ると祐一はいなかった。
外を見るとそこは海だった。
つづく
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