五年ぶりとかの再会で詐欺や勧誘じゃないだけで、なんて信頼できる人なんだ!

かなり久々に会う友人と駅ナカを散歩してきた。友人は恋人の話をたくさんするので、私は友人の恋人の情報ばかりを覚えて帰路についた。本人の近況と私の近況についてはあまり話してない。五年ぶりとかの再会で詐欺や勧誘じゃないだけで、なんて信頼できる人なんだ!という情報は増えた。自分の人を見る目も信頼度が増す。

帰りの電車に向かう途中の道で「なんか分からないけど、あなたのことをすごく信頼してるんだよね」と言われた。本当に、特に何もしていないのに。これまでをざっと振り返っても本当に、何もしてない。驚くべき何もしてなさ。

私は「自分のことを数%信頼してない人が信頼できる人だと思ってる。自信満々じゃない方が信頼できる。」と言った。「面白い視点だね」と返された。友人は私のことを「人のことを思い通りにしようとしない。思い通りにならなくて当然くらいに思ってそう。」と言った。うーん、全くそういう面が無いわけではないが、どちらかと言えば人に合わせて解決方法を考えるようにはしてるな。あまり考える力が無い時は自分本位な解決方法を出してしまうのだが。特に家のことは自分の範囲内なので厳しめになってしまう。同居人の範囲内でもあるので、もう少し寛容になりたい。

数%信頼してないというのは、「絶対」って使う人が怪しいのと同じ感覚だと思う。あと自分を完全に制御できると思っている人って、自分がそうだと思うために世界の認識を歪ませることがある、多分。陰謀論にハマりやすそう。


友人が「東北人ってみんな宮沢賢治のことけんじさんって呼ぶよね」と言い出し、全く聞いたことが無いので「呼ばない」ときっぱりと言ってやった。「え〜うちの家族みんなけんじさんって呼ぶんだけど」と頑なで、私は他の友人にまでLINEをして確かめることになった。

結局、誰もけんじさんと呼ぶ人はいなかった。友人は恋人に「東北人はみんな宮沢賢治をけんじさんって呼ぶんだよ」と話しているらしい。今すぐ訂正した方がいい。全然知らないローカルネタを他県民に話すな。秘密のケンミンショーかよ。

帰宅後、同居人とこの話をしていたら「誰かが親戚なんじゃないの」と新しい視点を提示された。早速、それを友人に伝えたら「ロマンがあるから、これからそういうことにしよう」と返事がきた。「けん↓じ↑さんって呼びなよ。かれ↓し↑みたいな感じで」と提案した。


『霧尾ファンクラブ』の話がしたい。地球のお魚ぽんちゃんさんが描いた漫画で、霧尾というクラスメイトに片想いしている女子高生二人が、霧尾の妄想をしたり歌を作ったりするギャグ多め青春物語。

最近最終話が更新され、完結を迎えた。この最終話がさあ!とっても良いのよ!これまでの蓄積があってのとっても良いなんだけども。霧尾とファンクラブ二人のラブコメ展開かと思いきや、ファンクラブ二人の友情なのよ。考えてみたらタイトルは「ファンクラブ」だし、霧尾の顔は描かれてないし、二人の友情物語だよなと納得した。

前までは変な歌とか変なおまじないとかやってて、めちゃくちゃ読者を笑わせにきてたのに、最終話は泣かせにきててやばい。変な漫画だと思って追いかけてて良かった。変な漫画ではある。まず作者の名前が変だし。

めでたし、めでたし。と書いておけば何でもめでたく完結します。