見出し画像

素人は打牌の議論をすべきではないのか?

こちらの記事を読んで大きな衝撃を受けました。

結論のみ要約するとこのような主張。
打牌の議論は、責任や覚悟を負っている限られた人たちの間のみでなされるべきで、そうでない人は議論に加わるべきではない

ここで言う、“責任や覚悟を負っている限られた人たち” とは、主に麻雀プロや麻雀業界に深く携わっている人たちを指します。

これは「非常に学者さんらしい物事の捉え方だなぁ」と感じました。
学術の分野においては、専門知識を有しない素人の意見や批評は無用どころか有害な場合すら少なくないでしょう。
しかし、対象が興行となれば話は全く違ってきます。
端的に言ってしまうと、この主張は大きく的を外しているのではないか、と私は思うのです。
理由は後述しますが、その前にdaisukeさんの記事が書かれるきっかけになったこちらの対談をご覧いただくと文脈がより把握しやすいかと思います。

打牌批判についての、森井監督・平澤さんの見解は 
2:27:49~2:38:40 です。

■森井監督の見解

ここで、森井監督の見解を抜粋します。

── より情報が開示されていて、みんなで議論できるものは進化していく
その土壌が少なくともMリーグにはあるし、今の麻雀業界にあるっていうところが僕は健全性があると思っている
多くの人が見て議論するほど、それは健全に進化していく

このコメントに全て集約されているのではないでしょうか。
Mリーグは興行であり、視聴者(ファン)を増やすことが最優先事項です。
もちろん、度を過ぎていたり根拠のないただの誹謗中傷などは慎むべきですが、素人がある意味無責任にヤジを飛ばして楽しめるのがプロの興行
なのではないでしょうか。
恐らくdaisukeさんは、選手リスペクトの観点から「素人が議論に加わるべきではない」という主張をされていると思うのですが、そんなぬるま湯に浸かったような世界では麻雀プロの地位向上など望めるはずもなく、結果的に全く選手の支援になっていないと思うのです。

■「好き、嫌い」と「良い、悪い」

「個人的にそれを好まない」というのは完全に主観の世界であり、常識の範囲であれば何を言っても構わないと思うのですが、「正しい、正しくない」や「べき論」になってしまうと話は別です。
そういった主張に賛同を得ようとするなら、感情論ではなくファクトを積み重ねる必要があります。
「好き、嫌い」と「良い、悪い」は区別して語るべきでしょう。

もちろん、daisukeさんがあくまで主観であり他人にこの考えを押し付ける気持ちはない、ということでしたら何も申し上げることはありません。

■二階堂瑠美さん批判の是非

例えば、EX風林火山に新規加入した二階堂瑠美選手。ハッキリ言ってヘタです。
とても20年以上プロ生活をしている選手の技量とは思えません。
ですが、
「ヘタ=Mリーガーとして相応しくない」
とは私は思いません。

なぜなら、人気があり話題を呼べるからです。
瑠美選手のMリーグ初登板は大きな話題になりました。
中でも批判の声が多く、批判派と擁護派とで議論が大変盛り上がりました。
この、「瑠美さんフィーバー」「瑠美さん特需」は、少なくとも今シーズンいっぱいは続くことでしょう。
これを、酷いこと、醜いこと、と捉える人もいると思います。
しかし、個人的には
「プロの興行として極めて健全なこと」
だと捉えています。
優れたプレーは称賛され、不甲斐ないプレーは批判を浴びる。
これが、あるべきプロの世界であり、そうでなければプロの価値などありません。


■プロと素人とを決定的に隔てる要素

正直、瑠美さんは技術的には素人にすら劣っていると言っても言い過ぎではないと思います。
ですが、仮に瑠美さんが素人ならここまで批判されることはあり得ませんし、素人の打牌選択がここまで話題をさらうこともあり得ません。
そういう意味では、技術が拙かろうが何だろうが瑠美さんはプロ中のプロである、と私は思うのです。
つまり、「批判を浴びることこそがプロの証」というわけです。
麻雀というのは、プロより強い素人がゴロゴロいるという非常に特殊な競技です。
プロに “なるだけ” なら、誰でもとまでは言いませんが、比較的簡単になることは出来ます。
そうした状況の中で、麻雀においてプロと素人とを決定的に隔てている要素こそが「批判」の有無ではないかと思うのです。


■適切な批判がMリーグを育てる

とは言えプロも人間です。
批判されればツラいですから、Mリーガーを目指すプロは瑠美さんへの批判を見て自問自答することでしょう。
「自分はこの批判に耐えられるのか?そうまでしてMリーガーになりたいのか?」と。
そう思うなら、より一層の研鑽を積むことでしょう。

スポンサー企業も、瑠美さんを見て多くの気付きを得ることでしょう。
「人気選手を獲得するのは大事だが、やはり最低限の実力は備えている必要があるな」と。
そう思うなら、より一層獲得選手の調査に注力することになるでしょう。

こうした、選手・スポンサー・ファンの一体となった様々な動きが連動し、中長期的にMリーグのレベルを押し上げていくことになると思うのです。
つまり、技量の不十分な選手が相応の批判を浴びるのはMリーグにとって、麻雀プロ業界にとって必要なことなのです。
批判に耐えられないなら辞めれば良いんです。
その椅子を渇望している選手が山ほどいるのですから。
選手が神格化され素人には一切の批判が許されない、という閉ざされた世界に発展は望めません。
選手には、素人の批判など跳ね返すような圧倒的なパフォーマンスを期待したいですし、そうであってこそ麻雀プロの地位も向上するというものです。


■記事を書いた理由

最後になりますが、どうしてわざわざこんな記事を書いたかの理由を添えておきます。

ここからは主観の要素が非常に強くなることをご了承下さい。


【理由①  平澤さんを巻き込んでいる】

「サクラナイツの選手や森井監督の言動に嫌気が差したのでファンを辞める」
ということなら分かります。
いや、正直よくわからないですが、ギリギリ理解の範疇ではあります。
ですが、

平澤さんはサクラナイツのファンのことが嫌いなんだろうなと推測したことを思い出しました

…と全く根拠のない邪推をした上に、平澤さんの見解を森井監督が否定してくれなかったことで急激に心が冷えたと。
恐らく、森井さん以外のどの監督があの席に座っていたとしても、平澤さんの見解を否定することはなかったでしょう。
とするならば、daisukeさんはサクラナイツ以外のどのチームのファンだったとしても、あの配信を見て急激に心が冷えていたことになります。
つまり、急激に心が冷えたのは平澤さんや森井監督の問題ではなく、daisukeさんご自身の問題なわけです。
それを、さも一人の麻雀クリエイターさんに大きな責任があるかのような物言いで、重い十字架を背負わせるような行為は如何なものでしょうか。


【理由②  本質的にはモンスタークレーマーと大差がない】

更には、ご丁寧にこんなご報告まで。

私はファンクラブもサポーターもAbemaプレミアムも2021年10月20日に解約してしまったので、もうこれ以上何かを思ったり語ったりはしない方がよいと思います。

ファンを辞めるなら静かに辞めれば良くありませんか?
辞めることを公言するにしても、ファンクラブやサポーターやAbemaプレミアムを解約したことまで言う必要がありますか?

「こんなに熱心に応援していたのに◯◯のせいで急激に心が冷えた」
「かくなる上は、ファンクラブもサポーターもAbemaプレミアムも全て解約してやる」

ご自身の未成熟な情操を分厚い理論武装で正当化し、全てを他人のせいにして、正論を装い感情をぶちまける。
子供ですか?
いえ、弁が立つぶん子供よりタチが悪いですね。

私が自説を取り下げない以上、サクラナイツ様にご迷惑をおかけするような自体になるかと思います。前もって、予防的な意味も含めて、私は退場しておいた方が良いかと思います。

一見、節度のあるファンを装っておられますが、ご自身の行為がモンスタークレーマーと大差ない、というご自覚を持たれた方が良いかと思います。

この店の味が大好きで何年も通い続けている。
しかし最近、味のわからないような素人が「この店は不味い」と吹聴している。
店主にはそんな意見は否定して欲しかったが、否定してくれなかったので急激に心が冷えた。
そんな私がこの店に通い続けるのは迷惑だから、この店のファンを辞める。
辞めることをSNSやnoteで公言するし、この店に関連するサービスも全て解約する。

これ、お店のファンとは言えませんよね?
ただのモンスタークレーマーですよね?
「自説を取り下げない」からサクラナイツに迷惑をかけるのではなく、「自説自体がトンデモ過ぎ」でモンスタークレーマーのそれと大差がない、ということにぜひ気付いて頂きたいものです。
モンスタークレーマーに居座られたら、それはどこだって迷惑でしょう。

そんなわけでですね、ファンを辞めたいということでしたら、ご自身の責任においてお好きなようにされたら良いのではないでしょうか?
ただし、私事に他人を巻き込むのはあまり宜しくないのでは?と思う次第であります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?