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「料理は最終的には感情であり、食材の正確な扱いとそれに対する敬意がすべて」:Thomas Aloysius Keller の言葉の真意

料理の本質とミシュラン志向のギャップ多くの人が高い料理の評価を求め、ミシュランやガストロノミーの頂点を目指しますが、実際には、一般的な飲食店は高級志向からは程遠い現実にあります。消費者にとって最も重要なのは、価格、味、サービスが見合っているかどうかです。一般的に、料理の価格が低ければ低いほど、顧客の満足度は高くなる傾向にあります。 この現象から、「安くて、おいしくて、ボリュームがある」という三拍子が揃った料理が、多くの人にとって理想的な「おいしい料理」と定義されることが多い

ミネラルウォーターで”煮込み料理”/硬度(こうど)の違いが及ぼす影響について

「ミネラルウォーター」か「水」どちら?このようなツイートが話題になっていますが、実際の論文を読んでみると少し曲解しすぎていると感じたので、改めて解説しようと思います。 水の硬度が牛肉,鶏肉およびじゃがいもの水煮に及ぼす影響 (jst.go.jp) そもそもミネラルウォーターで、”煮込み料理”をした場合、 どのような違いが生まれると思いますか?ミネラルウォーターで料理をする派の人は多く、特にフランス料理業界でもミシュランの星を獲得している人も、よく実践しています。 実際の

分子ガストロノミーの歴史/「革新の時代と批評家たち」から現代まで

分子ガストロノミーの有名な先駆者には、18世紀の化学者クロード・ジョセフ・ジョフロワ(植物のエッセンシャルオイルを研究)やアントワーヌ・ローラン・ラヴォアジエ(肉のストックを研究し、現代化学の創始者の一人)などがいます。 また、アメリカ生まれのイギリスの物理学者ベンジャミン・トンプソン(フォン・ラムフォード伯爵)は、熱に関する近代的な理論を発展させ、肉料理にも興味を持ちました。ドイツの化学者フリードリッヒ・クリスチャン(フレデリック)・アッカムは、『食品と料理用毒物の混入に

クジラの増加とアニサキスの生態系の因果関係/ブラックライトでアニサキスが発光する原理

はじめに アニサキスとは何か、その生態について アニサキスの生態 ・・・ アニサキスの生活環は複雑で、卵から成虫になるまで、食物連鎖の中で宿主が変わっていきます。成虫は最終宿主であるクジラ類(クジラ・イルカ・シャチなど)に寄生し、その排泄物とともに海中に卵が放出されます。卵は海中で孵化し、オキアミなどの甲殻類に食べられ、その体内で第3期幼虫まで発育します。その後、魚類やイカなどが甲殻類を食べることで、アニサキスは魚の体内に移ります。 アニサキスと人間 ・・ 人間がアニ

フランス料理/今読んでおくべき電子書籍紹介します!

近年、本屋での書籍購入はほとんど行わず、主に電子で最新のものを閲覧できる論文や、Kindleの書籍を多用しています。本は重くて場所を取るため、デジタル化された形態が便利ですし、邪魔になりません。 私が科学的に料理を追求する背後には、最適化という目的があります。 同じ料理を作る場合でも、最適化を行えば同じ時間をかけた場合、料理の品質が確実に向上します。 例えば、魚の火入れについて言えば、火入れの時間を短縮することが本質にあり、無駄に長いコンフィなどの加熱は不要です(骨など

フランス料理に使われるハーブやスパイス、珍しい野菜等の種類一覧表

フランス料理の調味料として広く愛用されるハーブとスパイス、驚くべきマイクロリーフの多彩な種類、そして魅力的なエディブルフラワーなど。 これらの食材(ハーブ、スパイス、エデブルフラワー、フレンチでよく使われる珍しい野菜)について、美しい画像を交えて網羅的にご紹介しています。これらがフレンチのレシピやアイディアの助けになるでしょう。フランス料理を知り尽くしましょう。 フレッシュなハーブ一覧バジル (Basil) ローズマリー (Rosemary) タイム (Thyme)

「遺伝子組み換え」と「ゲノム編集」の食品について。全ての料理人に警鐘!!隠された危険性に迫る

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美食におけるロボットの現実性:心理的および経済的考慮について

マスコミと多くの学術研究者の両方が、飲食店ロボットが今後数年間でレストランや美食の世界でますます重要な役割を果たすようになると言います。 ロボットの導入コストと人件費を比較した場合に、人間を上回る成果が出せるとは到底思えません(限定した条件下以外)。しかし、この開発は人員配置の問題を対処するのに役立つ可能性があります。 Robots in gastronomy: Psychological and financial considerations 此方の論文によれば、その

今後の活動展開について

料理研究会(仮)の概要【料理研究会の企画概要】 料理研究会は、料理業界の歴史を改変し、料理に関する正確な知識と研究成果を共有することを目的としています。現行の料理の常識が時代遅れであると考え、化学的・科学的な論文が料理に適用されていないことを指摘しています。 この研究会では、料理に基づいた正しい知識と検証結果をまとめ、無料で引用可能な形で提供し、論文などを最終目標とし、社会的な引用が広まる環境の構築を目指します。 現在は料理に関連するそれぞれの論文が、料理に絡めたもので

ワイングラスにつく『垢・匂い』の原因を科学的に解明する/効果的な5つの対策

当店では、水にもグラスを使っていますが『垢・匂い』が残っていることが、稀にあります。 垢については、「経年劣化として発生してしまうもの」であり、消耗品として捉えていますが、それを最大限遅らせることはできますし、手間を惜しまなければ、ほぼ完全に抑えることも可能です。 以下の方法で垢の発生を遅らせることができます。 ■まず垢の原因について詳しく知っておこう 垢の主な原因は、水道水中の硬度イオンであるカルシウムとマグネシウムです。これらのイオンが、水中の二酸化炭素や炭酸水素

膨大に溢れたレシピの数々。その価値の違いを何処に見出す?何で判断する?

■レシピに価値の違いをどう見出すのか とある投げ掛けを見かけた。それは『レシピ自体に価値の違いはあるのか?』という問いかけでした。 この時代に、ありふれたレシピという文字の羅列は『過去と比較して価値が無くなってきているのではないのだろうか』という疑問に直面している人は少なく無いと思います。 たしかに、簡単な料理のレシピは今の時代ありふれ過ぎている。 皆さんはこの問い掛けにどう答えますか? ■共感力、時代背景の違いとは レシピという文字の羅列に価値があるとすれば、そ

『食品添加物・化学調味料・遺伝子組み換えは本当に害悪?』今さら知らないと恥ずかしい"20種類の恐ろしい品目名"

化学調味料や食品添加物、遺伝子組み換えの何がダメで、何が良いのか正しい理解が求められます。そして正しく騒ぐ必要を感じます。 バカの一つ覚えで、バカ騒ぎして、バカ恥ずかしい人にならないよう、最低限の知識を身に着けておく必要が有りそうです。 ”化学調味料・食品添加物”について解釈■化学調味料 ■食品添加物 これらが人体に及ぼすであろう影響は、個人によって異なる場合があります。また一般的には、以下のような"潜在的な悪影響"が指摘されています。 一部の食品添加物には、発がん

「恐怖!!コオロギ食の隠された危険性に迫る!すべての料理人たちに警告」

近年、世界各国の政府は「コオロギ食」を推進しています。 コオロギ食には人間に何らかの悪影響があるとの懸念も存在しています。この懸念は、医師からも指摘されています。 このような社会主義的取り組みには、いくつかの理由があります。 食糧危機からの脱出: 世界の食糧生産量は限られており、人口増加に伴う食糧需要の高まりが危機を引き起こす可能性があります。コオロギは飼料効率が良く、環境負荷が低いため、食糧危機からの脱出策として政府が推進しています。 環境保護: コオロギは、従来の

日本料理の『傳(でん)』The Best Restaurant in Asia 世界から学ぶ独創的な料理の追求

傳(でん)は、日本の高級料理店として知られるレストランです。創業以来、シェフたちは伝統的な日本料理をベースに、独自の料理スタイルを追求してきました。本記事では、傳の料理スタイルと、独創的なシェフたちの技術について考察していきます。 ※インスタグラムのリンク画像が見れない場合は、一度インスタグラムリンクを開いてロードすると、すべてのリンク画像が見られるようになりやすいです。回線がおもい端末の場合は、パソコンやタブレットなどでみるか、ロードされるまで少しおまちください 名店シ