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GIGAスクール構想を散歩のように。

先日、ある方とお話しした際に、とてもいい話を聞いたので、ここに記しておきます。

その方は、人生を例えて、散歩人生とおっしゃってました。もちろん、全速力で走る時期もあったし、一直線に進む時期もありました。しかし、体が持たないと。

なので、全速力で走るのでもなく、まっすぐに進むのでもなく、マラソンでもなく、目的地を目指すのでもなく、あっちにフラフラ、こっちにフラフラ、気ままに歩くことを取りいれるようにしたそうです。

休みたくなったら休む。たまには後ろに戻ってみたり、力を入れず、淡々と散歩の気分で人生をゆくと言いました。

その言葉を噛み締めていると何と素敵なんだろうと大いに感動をしてしまいました。おそらく立派な仕事やキャリアを積み重ねてきたにも関わらず、その秘訣を、散歩人生とおっしゃるのです。

新たしい発見や機会を見つけるスタンスが、散歩のようにフラフラして、わあっと感動して、それが次の仕事を進める衝動となるのだそうです。きっと、計り知れない大変なことや、努力もあったと思います。だけど、いかんせん、例えを散歩に置き換えていたので、頭で理屈をこねることなく、あくまで楽しむことを楽しむ。そのことが学びになりましたとお伝えしました。

その方は、さらに言いました。

散歩のいいところは、競争をしないとことです。他人と同じ道を歩くこともないし、同じ歩き方もしなくていいわけです。ですから比べたり、競ったりがありません。あっちにフラフラ、こっちにフラフラ、何かあれば立ち止まり楽しむことができるのです。途中でつまづくことはあるかもしれませんが、大きく派手に転ぶことはないから、怪我をすることなく前に進むことができます。

またこうも言いました。

あたまのネジを少し緩めるくらいの方が様々な出会いから気づきや発見を得られますよ。ぎゅっと締めすぎると逆に閉じてしまい、出会いから気づきや発見が生まれず、深めることもできない。
あたまのネジなんて2,3個外して、どんなことでも直感や雰囲気を素直に受け入れた方が楽しめますよ。

公教育の端くれで関わっていると、GIGAスクール構想で、様々なことが猛スピードで進んでいきます。端末やアプリケーションの調達がもう間もなく始まります。現場の先生方も新たなアプリケーションが導入され機能を覚えたり、どうやって子供たちと活用するか悩んだりしています。

それが時におかしな方へと進みます。
例えば、変なところで競争して勝ち負けを判定したり、変なところで比較をすることで相手を蹴散らして自分や私たちが素晴らしいと誇張している様子が多々見受けられことが増えてきました。
もしかしたら自分も知らないうちにそんなことをしていたかもしれません。そう思うと背中が寒くなります。

どこか答えや正解を求め、そこに向かって一直線に突っ走ってました。そこから抜け出さなければと危機感を抱きます。なぜなら、そうしないと生きていけないわけではないはずですから。

競争から共創へ。

良く言われるありきたりなフレーズですが、今の私にとってはとても大事なメッセージです。2024年の夏、私は改めて「散歩人生」の大切さを噛み締めています。公教育の現場でも、他者(他社)を参照し合い、新しい発見や気づきを共有し、喜びや感動を分かち合うこと。それが次の仕事や日々の糧になると信じています。

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