【これ一発でラップが垢抜ける!】2023年のスタンダード「促音フロー」のやり方まとめ
歌詞が書きやすくなり今っぽさも出る!?「促音フロー」とは何か
日本語ラップのフローは年々進化を続けていますが、今最も熱いフローが何かと言えばズバリ「促音フロー」です。
「促音」とは、「きって(切手)」「いっしん(一心)」「けっか(結果)」「ラッパ」などの、仮名「つ」「ツ」を小さく書いたもので表される部分の音。つまる音のこと。
なんとこれを取り入れるだけで歌詞が大幅に書きやすくなりますし、グルーヴも出しやすくなります。しかもそれだけではなく、ドリルのビートにもよく似合うラップが出来るようになるのです。
促音フローを実践する若手ラッパー
促音フローを実践する若手ラッパーと言えば、Watson、Tade Dust、Bonbero等が著名だと思います。昨今Watsonのリリックの書き方は多くの若手ラッパーに影響を与えていますが、ドリルに馴染む促音フローをはじめ促音フローのバリエーションを最前線で開拓し続けているのはやはりTade DustとBonberoだと思います。僕自身、彼らの楽曲からフローのバリエーションを学ぶことも少なくありません。
これは促音フローに限らずラッパーのスキルアップ全般に言えますが、スキルアップは自分の持っていない技術を持った他のラッパーに悔しいと感じるところから始まります。
個人的にそのラッパーに対してどのような感情を抱いていたとしても、少しでも悔しいと感じたならそれはあなたが欲しい技術がそのラッパーの中にあるということです。ですから分析して盗みましょう。そして一度盗んでしまえば、その技術を自分の色で染め上げることはいくらでも可能です。
促音フローのやり方と練習方法
では、実際に促音フローを考えてみましょう。実際のやり方は簡単で、思いついたリリックをフローにして行く際に間に促音を挟むだけ。例えば「毎日食べてる焼きそば」というフレーズをフローにするのであれば、「まいにっちたべてっるやきそば」でも良いですし、「まいにちたべってるっやきそば」でも良いでしょう。「まいにちたっべってるやきそば」でも良いグルーヴが生まれます。
この思いつくバリエーションを増やすための練習方法は、主に2つ挙げることができます。先ほど述べたような他のラッパーの促音フローを替え歌のように真似してみるのが1つ。そしてもう一つは、普段頭の中にふと浮かんだ言葉で促音フローを組み立てる遊びをしてみることです。
例えばあなたが今「洗濯物取り込まなきゃ」と思ったとします。そうしましたら、この「洗濯物取り込まなきゃ」という言葉をどう促音フローに変えるのか考えてみるのです。「せんたっくものとりっこっまっなっきゃっ」でしょうか。それとも「せんたっくものとりこっまなきゃ」でしょうか。色々と考えていく中で、頭が柔らかくなって行きます。
ちなみにですが、
①タタッタタッタタ
②タタッター
③タッター
④ターターター
この4種類の促音フローを取り入れるだけでも一気にドリル以降のフローが組みやすくなります。是非試してみてください!
促音フローを取り入れるメリット
促音フローを取り入れるメリットは沢山あります。まず最大のメリットは、「歌詞が圧倒的に書きやすくなる」ということです。歌詞を書く際に最大の壁は「文字数が合わない」問題だと思います。
しかし、促音フローを取り入れることによって同じ歌詞から思いつく文字数のバリエーションが増え、より決まった文字数の枠にはめ込みやすくなるのです。「Rap Capsule vol.1」でも解説している「母音省略」のテクニックも併用すると、さらに文字数のバリエーションは増えて自由になります。文字数が自由になれば、より自分の本来言いたいことを高い純度で歌詞に出来るというわけです。
そして2つ目のメリットは、「自然とグルーヴが生まれ聴きやすい楽曲になる」ということです。促音フローを取り入れて行くとフローの聴き心地が滑らかになります。そうすると聴いた時の気持ち良さの即効性が上がり、より聴きやすい、聴いてもらえる楽曲になるというわけです。
同じ内容で曲を作っているのであれば少しでも手に取ってもらえた方が良いに決まっていますから、促音フローは是非取り入れるべきなのではないかと思います。
3つ目のメリットは「ラップが今っぽくなる」ということです。これについては深く言及しませんが、おそらく促音フローの次に流行るフローは促音フローが出来ることを前提としたフローになることが予想されるので、どちらにせよ促音フローはマスターしたほうが後々お得なのではないかと思います。
まとめ
促音フローは始めようと思えば今日からでも始められて、さらにラップもしやすくなるかなり便利な技です。
若いラッパーであれば自然にやれるようになっている人も多いかもしれませんが、少しでも世代が上になってくると新しいテクニックは意識的に取り入れていかないとどうしてもついて行けなくなってしまいがちなのであえて記事にした次第です。
新しいフローやスキルを取り入れるということは、創作意欲の向上にも繋がります!促音フロー、是非取り入れてみてはいかがでしょうか。
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