ショートショートBAR 田丸雅智
ベースはとあるバーを舞台に、そこに訪れた客とマスターの、お酒を交えたショートストーリー。他にもすこし奇妙なショートストーリーが何本か。
「世にも奇妙な物語」を思わせるような雰囲気の小説。テレビと違うのは、ぞくっとするような怖いエピソードはひとつもなく、すべてのストーリーがほんわかしたりクスッと笑えるような終わり方をしていること。中にはファンタジックな物語もあったりして、気付けば自分もその世界に入り込んでしまい、読後はその不思議なバーの客の一人になっていたかのような気持ちだった。
まさに、たまに作中に出てくるマスターはタ○リさんで、すべてはマスターがストーリーセラーとして語っているのではないか。
あっという間の一冊だった。
ショートショートは普段そんなに読まないけどいいものだなぁ。
個人的お気に入りは「水玉」「媚酒」「裏口のゴンドラ」