The Great Battle of students

どちらを取ればいい。

尾上らを攻撃対象にすれば、奴らはボロボロが故にすぐ崩れるだろうが、松田・小田が背後を刈り取ってくる。

逆に松田らを狙っても、アイツらにはそも勝ち目が薄く、なおかつ尾上らに狙われる。

形勢逆転を狙うなら前者。松田らを押さえ込むなら後者。

どちらにせよ、何かしらの犠牲を伴う。

皆を救う最善策は最早ない。



唯一の希望は堀北だ。

アイツがここの救援に来てくれれば、波が変わる。
その間に策を講じられる。

菊池を助けることが出来る。



現在、後方の尾上らは勢い止まらず、玲穣軍の内部まで突き進んできている。
それに呼応する形で小田の軍が前を押し、俺らの押さえ込みをしている。

主攻は尾上らと見るべきか。

確かに小田は全て後手の動きをしている。
自分から何か動きをすることはない。

尾上らの動き、俺の動き、全てに合わせた最善策を取ってきている。
尾上らもこのような万全なサポートを受かているのだから、さぞ戦いやすいだろうな。


幸いにも菊池は俺の近くにいる。
当初は玲穣の兵も出来るだけ救う予定だったが、このような状況ではどうも出来そうにない。

少なくとも菊池だけでも助ける。
こいつがいれば玲穣はなんとか持ち堪えるだろう。












まぁ全体の状況はこんなものか。
まるで悪い。最悪の状況だ。

逆に敵にとってはまさに好機。
ここで動かぬしてどうする、という状況だ。


それなのにお前は。
後方で寡兵の味方が奮戦しているのに、お前という奴は。

なぜ動きを見せない。

一体、何を考えている。

敵の俺が言うのもなんだがな、今がチャンスだぞ。

松田よ。



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