The Great Battle of students

まさかここまでとはな。

松田という男を先の大戦で見た事はあったが、こんなにも人間離れした男だったとは。

まさに化け物。

完全に包囲していた鈴山をこうも簡単に助け出されるとはね。

あの武器。偃月刀か。

あのバカでかい矛を振り回すなんてどんな体してやがる。

それに類稀な戦術眼。

俺が仕向けた兵を悉くいなしただけでなく、鈴山を助けにきた奴らのための伏兵も当たり前のように見抜きやがった。

見誤ったな。

尾上と鈴山じゃなかった。

総力を挙げてやるべきは松田だったか。

まぁ、松田の軍を見るに、総力を挙げても勝てるかどうかは確証はないが。

松田は俺を狙わなかった。

鈴山を助け出すとすぐに玲穣へ攻撃を仕掛けた。

それと同時に菊池から報告も入っている。

玲穣南部で上律の軍が進軍していると。

明らかな呼応。

明らかな玲穣潰し。

この玲穣のピンチは我らだけでなく、智鶴などにも影響を与えるだろう。

ここまでの展開を読んで、猛華を利用し、玲穣を攻めているとしたら、松田は間違いなく今後の脅威となる。

悪いな、堀北。

今回の目論見は失敗だが、最後まで付き合ってくれ。

帰ったらちゃんとけじめはつけるさ。

お前にも礼はする。

だから来てくれ。

一刻も早く。

玲穣を共に救うんだ。