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故に、僕は空港で混沌に包み込まれた。

 旅行にトラブルはつきものだ。中には、旅行計画が頓挫してしまう大事態に陥る場合もあるだろう。このような不幸を未然に防ぐには、用意周到な計画が不可欠だ。

 昨年の秋、筆者は京都旅行を計画した。約2か月かけて紅葉の名所、交通機関、宿泊地等を調べた。そして、旅行当日。文字通り準備万端、心を躍らせながら空港へと足を運んだ。
 だが、空港で幸先の悪い事態が起きてしまった。結論から申し上げると、飛行機搭乗前のチェックイン方法を十分に把握しておらず、保安検査場を通過できなかったのである。その際、保安検査場の係員から、まずは該当の航空会社窓口で、期限までにチェックインするように促された。しかし、次の瞬間、係員から衝撃の一言が発せられた。

「あ。。残り1分ですね」

 途端に血の気が引いた。加えて、先刻まで呑気にトイレに行ったりお土産屋をうろついていた自分を憎んだ。「2ヶ月かけて計画した京都旅行がおじゃんだ」と半分諦めつつ、某格安航空会社の窓口まで全力疾走した。
 そして、窓口にたどり着いたら、今度は担当者が「あと20秒です」と迫り立ててカウントダウンを始めるではないか。混沌とした状況下でチェックイン用のQRコードをスマホ画面に表示し、専用の機械にかざすが、中々反応しない。そして、試行錯誤する中、残り時間約5秒の時点で、機械が静かに航空券を吐き出したのであった。結果、筆者は何とか空港を離陸、京都旅行を満喫できた。

 このように、旅行時のトラブルは突然降りかかってくる。しかし、事前の情報収集とそれらの整理により多少はトラブルを回避できるだろう。また、事前に観光名所や食事処を調べることも旅行の醍醐味でもある。情報収集の段階で楽しみを考えつつ、想定されるトラブルの対策を練ることで、充実した旅行が実現すると思う。

©︎2023 らのもん

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