震災のあったあの日から(2)
従業員が待たされていたのは、お客様の対応を総務の課長らがしてくれていたからでした。
店はもう中に入れる状態ではなかったため、お客様には帰宅していただいたようです。
訳もわからず外に出てきた私だったので、その時はまだどうなっているかわかりませんでした。
その後、従業員にも説明があり、パートさんにはまず家へ帰宅していただきました。
しかし、荷物が残されたままの方もいて、中はどうなっているかわからなくて危ないから入れられないという話で、少しもめていました。
そもそも、中を確認してわかりましたが、荷物を入れているロッカーを開けられる状態ではありませんでした。
全てのものが倒れていましたし、落ちていましたから。
家の鍵や電話も荷物の中にあるため、とりあえずロッカーが開けれる人だけ、数名でグループを組んで中に入って取りに行くことにしました。
中の荷物を取り出せない人は、それから数日間ロッカーの中にあったものを取り出せず、困っていたようです。
何とか家に帰ることはできたようですが。
幸い道路が寸断されていることはなかったので、何とか皆それぞれの帰路へつくことができたのも良かったと思います。
先にも言いましたが、残った社員たち数名で、店の中を確認しました。
店の中はあらゆるものが倒れていて、物が散乱していました。
建物もところどころ崩れているところがあり、これはまず片付けや現場の確認をしないといけないということになりました。
そして、もう時間も遅かったので、暗くなる前に皆家に帰ることになりました。
地震の直後、電気はもうきれていましたから。
店内は真っ暗で、何も見えませんでした。
色々なことは、朝明るくなってから行う、ということでその場は解散しました。
最後に、もしものために一階のガラス張りになっている出入口だけ、台などでバリケードを作りました。
保険のために被害状況の写真が必要で、カメラを持っていた私は、店に持っていく約束もしました。
家は店から歩いていける距離にあり、すぐ帰りつけました。
家に入っても、背の低い食器棚が動いていたぐらいで、特に変わったところはなく安心しました。
物も壊れていませんでした。
このことに関しては、良かったと思います。
幸い、私は食料など少しためておく習慣があったので、食べ物もありました。
そもそも、勤務先が食品スーパーなので、食べ物はあったのですが。
家に帰ると、電気はもちろんのこと、ガスも水道も止まっていたので、店でもらったおにぎりなどの弁当惣菜類をありがたく食べさせていただきました。
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