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北海道の鉄道と私(1)

私は、前からエッセイのようなものを書いてみたいと思っていました。
最初は自分の地元のグルメ今昔をやろうと思ったのですが、それは取材が必要で、なかなかその時間を取ることができず、今も実行に移せそうにありません。
そこでふと、そもそも私がなぜ地元を愛し、地元の鉄道を愛するようになったかを掘り下げてみても面白いかもしれないと思ったのです。
月に一回程度、少しずつ自分を振り返りながら書き溜めて、いつかエッセイ本のような形にできたらいいなと思って、ここで少しずつ書いていこうと思います。
大層なタイトルをつけましたが、単純に私の思い出振り返りエッセイです。
北海道が好きな人、北海道の鉄道が好きな人に共感してもらえたら嬉しいです。

私の生まれた場所は、JR北海道の宗谷本線が通る場所だった。
家は、近くの駅まで歩いて十五分ぐらいで行けて、特急が止まる駅にも車で十五分ぐらいで行けました。
都市ではありませんでしたが、田舎の中では鉄道に触れる機会はある場所ではあったと思います。
隣町の高校に汽車(あえてこの表現を使います)やバスで通う同級生もいました。
ただ、私が鉄道を認識し始めた1990年代、駅に停車する汽車は一日で往復十本(1995年時刻表より)でした。
だいたい二、三時間に一本、使う人が多い朝と夕方以降に少し便数が増えていました。
五分から十分に一本来るような都会からだと不便に感じるかもしれませんが、適度に買い物や通勤・通学に使える程度には便利に感じていました。
最寄り駅は無人駅でしたが、切符の販売を駅前のお店がしていたぐらいですし。
それなりに使う人はいたように思います。
ただ、私はほとんどと言っていいほど、汽車や駅にお世話になることはありませんでした。
やはり、自家用車があれば車で行く方が都合の良い時間に移動できますから。
高校生ぐらいまでは、全く駅に行くことすらなく、汽車の乗り方すらわかりませんでした。
だから、自分の町にどんな鉄道が通っているかも知りません。
そんな私が、初めて駅に足を踏み入れ、汽車に乗ったのは、大学受験のためでした。

<続く>


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