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赤ちゃんができまして<4>

 そこまで遠くはなかったので、何とか分娩室にたどりつき、分娩台にあがりました。
 夫には外で待っていてもらいました。
 最初から、夫は見るのしんどいかなと思ったし、私も先生や助産師さんがいれば心配ないなと思ったので立ち会いはなしということにしていました。
 これは後から思っても、特に問題なかったなと思っています。
 私の経過は特に問題なかったので、助産師さんと共に分娩を行いました。
 私は、やっとこのずっと我慢してきたものを外に出せるんだという安堵感がありました。
 我慢していてと言われた時は、鬼だ!と思っていましたが、他の妊婦さんもいっぱいいますし、助産師さんも人手はいくらあっても足りないからなかなか気をまわせないし、そもそも私の産後、というか会陰が無事だったのはここで我慢していたおかげなので、助産師さんの言うことを聞くべきだし、聞いて頑張った甲斐がありました。
 その後、助産師さんが力む時は声をかけてねと言いつつも、私はもう外に出すことで頭がいっぱいで、とりあえず助産師さんの言うリズムで力むことしかできていませんでした。
 そんな私でも、助産師さんは合わせてくれて、赤ちゃんはスムーズに出てきてくれました。
 出てくる時はとても楽な気持ちでしたね。
 ただ、足が出る時だけは少し痛かったですね。
 やっぱりあぁいう出っ張ってたりして引っ掛かるところが、痛くなるポイントなんですね。
 随時、どこが見えていますーあともう少しですよーと声をかけてくれるのもありがたかったです。
 いつまでこれをやればいいんだというのがわかるのは、頑張れますよね。
 足まで出ればあと少し。
 少し痛いなと思いつつ、あと引っ掛かって足が一番時間がかかりましたが、無事に出てきてくれました。
 すぐに隣にあった処置台に連れていかれ、泣き声があがった時は安堵しました。
 会陰もほとんど無事でしたが、念のために先生に縫合してもらうということで、当直の先生を呼んでいただいて縫合していただきました。
 麻酔はたぶんなかったと思うのですが、全然痛みを感じなかったですね。
 あまり痛いと思っていなかったんですけど、縫合の痛みが感じない程度には傷が深かったようですね……。
 一通り済んだところで、夫が呼ばれて中に入ってきました。
 カンガルーケアを推奨されていたのと、私もそれに賛同していたので、子どもも隣に置かれました。
 改めて無事に生まれてくれてよかったなと、感慨深い気持ちになりました。
 夫が入ってきたところで、これが胎盤です、と出てきた胎盤も見せられて、とても複雑な気持ちになりました(笑)。
 私の分娩は、初産にしては比較的早く進んだようです。
 確かに、他では二十四時間とか日をまたいだとか言う話を聞いたので、私はどうなるのだろうと不安に思っていましたが、ぎりぎり日をまたぐことなく、夜に事は済みました。
 二人目はもっと早くなるかもしれないから気をつけてね、と言われましたね。
 これより早く生まれてしまったら、かなり短期決戦では?とちょっと怖くなりました。
 まぁ、私今子ども五歳ですけど、全然二人目とか考えなくなりましたので、もう関係ないですね。
 一回産んだ時は、産むだけならもう一人いけそうだなとか考えたりもしたんですけど、育てるのが大変すぎて、これは私には向いてないと思いました。

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