孤独を思い知る

かれこれ半年以上ぶり、友人との会食で鷹野橋にある焼肉大学へ。2階座敷で2時間食べ放題、最初からゴハン片手に肉&野菜で、私は1時間弱でギブアップ。急きょ集まった6人は、ほぼ演劇関係者で、私とあと1人だけが一般人。雑多な話をしつつ、舞台に立つとはどういう気持ちなのかを、色々と尋ねる。

毎日、同じ演目の舞台で1日目と2日目では、舞台に立つ気持ちは違うのか? 日によって演技を変えるのか? 等々。そのなかで「芝居翌日から1ヶ月ぐらいは、頭の中を演じた台詞がグルグルする」という人の言葉が印象的。

他にも、何のために舞台に立つのか? という問いに、「終演後のお見送りで、見終わった観客の笑顔が見られるから」という、全く予想していない答えが返ってきたのも面白かった。役者は、芝居を終えた時点で、気持ちが全て切れてしまうモノかと思っていたら、人によっては、そうでもないらしい。

夕方5時半開始で7時半には解散だったので、帰途に閉店間際のユニクロで、下着と、黒のチノパンを買って、横断歩道を渡っていると、通りすがりの人たちの「良いお年を」という挨拶が聞こえて、改めて年末ということを意識する。物凄く仲が良くて、さあ二次会という雰囲気でもなかったけれど。 

私以外の演劇関係者たちは、頻繁にあっている人たちのようで、私と比較してとても仲が良さそうで、明らかに私との距離感が違うことに少し戸惑いもしたけれど、最近私が参加するお食事会はこんなモノで、今はもう学生時代のように、二次会でバーやカラオケに行けるほどの仲良しは居ないし、一言二言でも、自分の知らない世界の話が聞けると、楽しい食事会だったので満足、となってしまう。そろそろ、飲み会でのはしゃぎ方も忘れてしまって、今は落ち着いた場所の食事会の方が好みだし。

でも、ときどき私には親友なんて居ないのかも知れない、という気持ちに少しなる。基本的に人は、孤独なモノだと分かってはいても。人に会うことで、逆に自分の孤独さや淋しさを思い知る。


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