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お米の国の人だもの 1

先週末くらいから一段気温が下がりました。朝方などひんやりとした風を感じます。

今夏は、お盆前に出された緊急地震注意や台風などによる非常食需要の急激な高まりが、新米が出回る直前に起きたこともあり、米不足が大きな問題となりました。日本人一人当たりの年間米消費量は、一番多かった1962年の118.3㎏から2022年は50.8㎏と半分以下に減っているものの、主食といえば米、米でないと腹持ちしない、などと考え、米が手に入らず困った方もいらっしゃったかもしれません。

日本人の主食として長い歴史を持つ米ですが、お茶の世界にも米は深く関わっています。この側面からも少しずつ見ていきます。まず最初は・・・



です。

畳というと表の藺草(いぐさ)を真っ先に想像する方が多いかもしれませんが、畳床、いわゆる畳の中身ですね、これが稲わらです。普段直(じか)に目にすることが無いので、つい忘れがちかもしれませんが、畳という床材は、米が主食の国だからこそ生まれたものと言えます。

藺草には調湿作用があり部屋を快適に保つ、などと畳の効用としてよく言われますが、藁もその下で一緒にがんばっています。が、最近では軽量化や値段の関係で、稲わらでなくポリスチレンフォームなどを使用した畳床もかなり普及しているとか。そもそも畳の部屋がある家も減っていますし、通常の戸建てやマンションの場合ですと、こんなところでも「米離れ」です。

藁の畳床は数十年は使えるそうで、昔ならその後に、畑で焼いて肥料として最後まで有効活用したりしたとか。藁の活用方法も色々と考えられていたのでしょう。

畳についても、またいつか取り上げたいと思います。

今日の菓銘は「小萩」。
萩もこの時期、かわいらしい花ですが、今日は彼岸花もあちこちで見ました。植物は、太陽の動きに合わせて生きているのだと感じます。

能登の方も大変なことになりましたし、台風はまだしばらく油断できません。ほどよく非常食なども備えて、有事を少しでも落ち着いて迎えられるとよいですね。

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