『隣の客』
『隣の客はよく柿食う客だ』
友人はその早口言葉がどうも気に食わないと言う。
なんでも、
「 誰が何を食べようが勝手だし、そもそも人の食事を見るなよ。 」
というのが友人の言い分らしい。
いや早口言葉だから、フィクションだろうよ、と思いつつも、
まぁわからないことはないかぁ、と私は頷く。
友人は納得した私の顔を見ながらビールを飲み干し、
店員に本日4杯目の生ビールと刺身五種盛りを頼んだ。
隣の卓の船盛りが美味しそうに見えたから、だそうな。
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